I love you so much I could die

ご存知の方も多いとは思うが、NYというのはシアターの街。ブロードウェイミュージカルだけに留まらず、ダンス、実験演劇、インスタレーション等、様々な先進的な舞台芸術を試みるアーティストで溢れかえっている。数えきれない学校やワークショップやセミナーなどもあり、とにかく”theater”と名のつくものを夢見る者たちにとっての聖地のような場所なのである。

さて、今回の演目、まさに上記のようなワークショップを経ての一般公開となったまさにインディペンデントなプロダクトである。

劇場は恐らく、かつ確実に旧倉庫。

広々としたブリックウォールの仮設?ステージには、中央にテーブル、椅子、ギター、スピーカー、ラップトップのみ。どうやら一人芝居、との情報。開演前に必死に情報を収集しようと辺りを見ると、出捌けの仕切り幕もなく、ウェアハウス、倉庫のいわゆるドア、が一つ見えるのみ。これはなかなかに期待をくすぐる幕前の空気感である。以前サイモンマグバーニーの一人芝居を映像で見たがその時のような感じになりそうだろうか。

ところは4st イーストビレッジと呼ばれるこのエリアにはオフブロードウェイのいい劇場がちょこちょこある、下北まで行かなくも高円寺や中野あたりの劇場の位置付けだろうか。席数300〜400。

たまには御決まりの42〜45丁目のコマーシャルエリアを離れてインディー系の劇場や作品も観てみようとアンテナを立てた今回の作品。まあやはり、予想はしたものの非常に挑戦的な作品であった。

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小出恵介のブロードウェイ観劇日記

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