劇団四季のディズニーミュージカル『リトルマーメイド』が、2026年8月より舞浜アンフィシアターでロングラン上演されます。舞浜アンフィシアターの空間で繰り広げられるのは、アリエルが憧れた“地上の世界”への冒険。フライングや舞台装置などによって生み出される立体的な海中表現、美しく心を揺さぶる音楽、色鮮やかな海の生き物たち――まるで本当に海の中へ潜り込んだかのような没入感が待っています。

「パート・オブ・ユア・ワールド」「アンダー・ザ・シー」など屈指の名曲とともに、多くの観客を魅了してきたミュージカル『リトルマーメイド』。待望の舞浜公演の魅力を紹介します。

舞浜アンフィシアターだからこそ叶う、圧巻の没入体験

©Disney ※舞台写真はこれまでの公演より

オリジナルミュージカルからストレートプレイまで、幅広いジャンルの舞台作品を世に送り出している劇団四季。その代表的なレパートリーの一つが、ディズニーミュージカルです。劇団四季とディズニー・シアトリカル・グループとのパートナーシップは1995年のミュージカル『美女と野獣』に始まり、2025年11月に30周年を迎えました。

現在もロングランを続ける『ライオンキング』や『アラジン』のほか、惜しくも2027年1月17日に千秋楽を迎える『アナと雪の女王』、2026年7月より大阪公演が始まる『ノートルダムの鐘』など、どの作品も観客の心を惹きつけてやみません。

その中で、ディズニーと劇団四季の提携第4作目にあたるのがミュージカル『リトルマーメイド』です。2013年に日本初演を迎えて以来、初演の地である東京を含む8都市でのべ9公演を実施。総公演回数は4,052回、総入場者数は408万人にのぼり、多くの人に愛され続けています。

そして2026年夏、千葉・舞浜アンフィシアターにて、ファン待望のロングラン公演が始まります。同劇場では、2026年3月に同じく劇団四季のディズニーミュージカル『美女と野獣』が好評のうちに幕を下ろしたのも記憶に新しいところです。

今回、『リトルマーメイド』を舞浜アンフィシアターで初めて上演するにあたり、ディズニーと劇団四季のクリエイティブチームが共同してインストール作業を実施。半円形のステージをすり鉢状の客席が取り囲む劇場空間を最大限に活かし、ここでしか観られない感動の舞台を届けます。

<あらすじ>
海底の世界に住む人魚のアリエルは、地上の世界に憧れる18歳。ある日、航海中の船へ近づき、人間の王子エリックに恋をしてしまう。しかし船は沈没し、アリエルは溺れた王子を歌声と共に介抱する。朦朧とした意識の中で聴いた美しい歌声が忘れられない彼は、その声の持ち主に心惹かれ、探し出そうとする。一方、恋心を募らせるアリエルに目をつけた海の魔女アースラは、「その美しい声と引き換えに、人間の姿に変えてやろう」と話をもちかける。しかしそれは、三日間のうちにエリックとキスを交わせなければ、アリエルの魂はアースラのものになるという契約でもあった。悩みながらも人間の姿になることを選ぶアリエル。果たして彼女の運命は…

ボブ・クローリーの美術と劇団四季の技術が生んだ幻想空間

本作はもともと1989年製作の劇場版長編アニメーションを基にミュージカル化され、2008年にブロードウェイで初演されました。そして2012年のオランダ公演に際し、神秘的な海の世界をよりシアトリカルに描こうと、演出にグレン・カサールさん、振付にジョン・マッキネスさんを起用。

装置・衣裳デザインは、『アイーダ』『メリー・ポピンズ』『ワンス』など数々の作品でトニー賞を受賞した実績を持つトップデザイナーのボブ・クローリーさんが手掛けました。

ヨーロッパ版ではフルオートメーションのフライング技術を導入し、アリエルたちが暮らす海の世界に3次元的な立体感を持たせています。ワイヤーを使用してフライングする俳優たちの動きはしなやかで、まさに人魚そのもの。観客もまるで本当に海の中にいるような気分を味わえます。

一方で、アリエルにとって憧れの場所である陸の世界は、絵本から飛び出てきたかのようにポップで2次元的なテイストで表現。海中を現実、地上を夢と捉え、アリエルから見た世界の変化を際立たせることで、没入感を高めています。

劇団四季はこのヨーロッパ版を受け継ぎながら、“劇団四季版”へと進化させています。舞台全体のビジュアルをより印象深くするためにディズニーと協力し、背景幕やパペットを新規製作したり、小道具や衣裳類のデザインを変更したりと工夫を凝らしました。実際に劇団四季版では登場する海の生き物が増えていて、色鮮やかで生き生きとした海の世界を見事に創出。また、アリエルが歌う「パート・オブ・ユア・ワールド」のシーンの装置や振付、海の魔女・アースラの不気味な住処も日本オリジナルのものとなっています。

一度聴いたら忘れられない、ディズニーミュージカル屈指の名曲たち

ミュージカル『リトルマーメイド』の魅力を語るうえで欠かせない要素が、音楽です。

原作のアニメーション映画では、数多くのディズニー作品で名曲を生み出してきた作曲家のアラン・メンケンさんが作曲を、故ハワード・アッシュマンさんが作詞を担当。

ゴールデンコンビの手掛けた楽曲のうち、「アンダー・ザ・シー」は第62回アカデミー賞の主題歌賞と第33回グラミー賞の最優秀楽曲賞(映画、テレビ、その他映像部門)を獲得しました。アリエルのお目付け役であるカニのセバスチャンが「海の世界こそ素晴らしい」とアリエルに言い聞かせるために歌う曲ですが、海の生き物たちと共演するシーンはとても楽しく、リズミカルなメロディも耳に残ります。

とりわけ有名なのは、アリエルがいつか地上へ行きたいと高らかに歌い上げる「パート・オブ・ユア・ワールド」。夢を諦めず、自ら運命を切り拓いていくアリエルのひたむきさ、意志の強さを象徴する曲であり、思わず聞き入ってしまいます。

一方で、アリエルと人間の王子・エリックの恋路を応援するナンバー「キス・ザ・ガール」はロマンチックでありながらコミカルでもあり、絶妙なバランスの曲調でストーリーを盛り上げます。

こうしたアニメーション映画の名曲に加え、ミュージカル版では各キャラクターの心情を代弁する楽曲が追加されています。家族との絆や友情、恋心などさまざまな思いが音楽を通じて伝わってくるからこそ、観客も物語にどんどん引き込まれるのでしょう。

ハッピーエンドの先に、一歩前に進む勇気や明日を生きる希望を与えてくれる珠玉のミュージカルをお見逃しなく。

劇団四季のディズニーミュージカル『リトルマーメイド』は2026年8月26日(水)より舞浜アンフィシアターで上演されます。チケットは2027年3月30日(火)公演分まで販売中。詳細は公式HPをご確認ください。

もこ

筆者は名古屋四季劇場で上演されていた時に観劇したのですが、とにかく感動の嵐で、心の底から「観てよかった!」と思いました。今回の舞浜公演は、東京ディズニーリゾートに近いという立地もたまらないポイントですね。