劇団☆新感線の言わずと知れた代表作『髑髏城の七人』が最後の上演へ。主演の捨之介役に早乙女太一さん、共演に塩野瑛久さん、藤岡真威人さん、早乙女友貴さん、柚香 光さんらを迎え、ラストステージに挑みます。11月の開幕に先駆け、製作発表会見が行われました。
「まっすぐな人たちに最後の髑髏城を託すのも良い」
1990年の初演から36年、7年ごとに上演が重ねられてきた『髑髏城の七人』。戦国時代を舞台に、織田信長亡き後の関東の地を舞台に繰り広げる“壮大なチャンバラアクション時代劇”は多くの観客を魅了してきました。

2004年は春の古田新太さん主演を“アカドクロ”、秋の市川染五郎さん(現・松本幸四郎)主演を“アオドクロ”と称し1年で2本上演。2017〜18年は客席が360度回転する劇場・IHIステージアラウンド東京の柿落とし公演として、 “花鳥風月極”と公演を5つのシーズンに分けた1年3ヶ月連続上演に挑み55万人を動員しました。
2026年11月に開幕する『髑髏城の七人 LAST STAND』では、2011年の“ワカドクロ”、2017年の“鳥髑髏”では蘭兵衛を、2017年~18年の“月髑髏”《上弦の月》では天魔王を演じた早乙女太一さんが、満を持して捨之介役に挑みます。
蘭兵衛役に塩野瑛久さん・藤岡真威人さん(Wキャスト)、天魔王役に早乙女友貴さん、極楽太夫役に柚香 光さん、兵庫役に片岡千之助さん、沙霧役に桜井日奈子さん、髑髏党・青嵐の咬牙役に近藤頌利さん、兵庫の兄の村平役に木村 了さん、贋鉄斎役に浜中文一さん、狸穴二郎衛門役に山口馬木也さん。
そして三五役は河野まさとさん、渡京役は粟根まことさんと、劇団員が作品をしっかりと支えます。
製作発表にはキャスト陣と、脚本・中島かずきさん、演出・いのうえひでのりさんが登壇しました。

既に顔合わせと本読みが終えられたということで、中島かずきさんは「若くてフレッシュなキャストが、とてもまっすぐ。自分が20代の時よりもはるかにまっすぐな感じがして、こういうまっすぐな人たちに最後の髑髏城を託すのも良い感じがするなと爽やかな気持ちで稽古場を出た記憶があります」と、期待を語ります。

いのうえひでのりさんも「劇団としては最後の髑髏城だけれど、また新しい髑髏城が出来るんだなとワクワクした気持ちになりました」と高揚感を明かします。「今までの髑髏城とはまた違う、面白いものになるんじゃないか」と語り、「ステージアラウンドからは8年ほど経って、今回初めて生の髑髏城を観る方も結構いらっしゃると思います。ラストですが、新しい髑髏城になっていると思います」とアピールしました。

蘭兵衛を2度、天魔王を1度務め、今回が『髑髏城の七人』4度目の出演となる“ミスター・髑髏城”の早乙女太一さんは「新しい役どころで、今だからこそできるチャレンジを。今まで演じられてきた方々の思い出もたくさんありますが、たくさんの思いを引き継ぎつつも、このメンバーで新たな髑髏城としてまたチャレンジできることがあると思っています」と意気込みます。

塩野瑛久さんは『髑髏城の七人』が役者を目指すきっかけの作品の1つであることを明かし、「劇団☆新感線初参加の作品が『髑髏城の七人』というのは、自分の中では大きな出来事」と語ります。また「最近は映像の仕事が多かったので、映像で僕のことを知ってくださった方が、演劇というものに触れる、舞台に足を運ぶ作品が『髑髏城の七人』という作品であったら良いなと思います。僕が当時受けた衝撃や感動、奥深さ、面白さ、演劇の素晴らしさを体感していただきたいと心の底から思っています」と熱く語られます。

藤岡真威人さんは「過去に観てきた『髑髏城の七人』の中でも蘭兵衛という役が印象に残っていて、中でも早乙女太一さんが演じた蘭兵衛がすごく美しくて大好きで。まさか同じ役をやらせていただけるとは夢にも思わなかったので凄く嬉しかったですし、早乙女さんが捨之介を演じられ、一緒に参加できることが嬉しい。そして天魔王役に早乙女友貴さんがいらっしゃるということで、捨之介・蘭兵衛・天魔王の三つ巴に入っていけるか不安やプレッシャーもあります。自分の実力から1個2個、あるいはもっとギアを上げて取り組まないと追いつけない」と愛と覚悟溢れるコメントが。

早乙女友貴さんは意外にも『髑髏城の七人』への出演は初めて。「僕が劇団☆新感線と出会った作品でもあり、“アカ”と“アオ”の映像を拝見し、目を輝かせて見入った記憶が今でもあります。最後の公演で板の上に立たせてもらえるのは感慨深い。フレッシュな気持ちで最後まで天魔王として板の上に立てれば」と意気込みます。

柚香 光さんは2025年の『紅鬼物語』以来2度目の劇団☆新感線参加。「毎日が充実していて楽しかった思い出と共に、もっとこうしたかった、もっとこうしなきゃいけなかった、もっとできなきゃいけなかったという思いが今もあります。自分ができなかったことを極楽太夫として繋げ、歌い踊り、戦いたい」とコメント。

片岡千之助さんは「兵庫と自分のキャラクター性にギャップを感じていて、務められるかなという不安も大きいんですけれども、やはりいのうえ歌舞伎という、“歌舞伎”の付くこの舞台に、かぶき者と言える兵庫を、歌舞伎役者の自分が演じさせていただける喜びはこの上ない。今までにないお役をいただいたので、千之助はこういう役もできるんだなと思っていただけるように」と意気込みます。

桜井日奈子さんは初の新感線参加に際し「出演が夢だったのでオファーをいただいた時に叫びました(笑)」と喜びを語りながらも、ハードな稽古場に「今までやってきたものが、全く通用する現場ではないんだなと感じてアセアセしています。第一線で活躍されている皆さんとご一緒させていただけるので、私も必死に食らいついていきたい」とコメント。

近藤頌利さんは「大阪の大先輩であり、僕がこの業界に入ってからずっと恋焦がれていた劇団☆新感線に参加できること、本当に嬉しく思います。キラキラした気持ちもありながら、稽古場には初めましての方が多いのでまだ馴染めていません(笑)。劇団ですので、千秋楽を終える頃には絆を深められたら」と語ります。

劇団員である河野まさとさんは「まだ出るんだって思いました…(笑)。頑張ってフレッシュさを出したいと思います」と自然体で語り、会場を沸かせます。

木村 了さんは『髑髏城の七人 Season月《下弦の月》』で兵庫を演じ、今回は兵庫の兄の村平役に。役柄がギリギリまで明かされなかったことを語り、「今まで劇団員の方がやるイメージが強かったり、梶原善さんもやられている役なんですけれども、自分の中ではイメージが湧いていなくて。でも新感線の稽古といえば、まずトップギアから入って、調整していくというのが僕の中のルールになっているので、まずはその通りにやってみています。皆さんの記憶と、歴史に残る舞台になるよう、命懸けで役を全うさせていただきたいと思います」と意気込みを。

浜中文一さんは「久しぶりの新感線ということで、お客さんよりも僕が一番楽しもうと思います。そして僕が劇団☆新感線を喰います!」と気合いたっぷり。「劇場で笑顔で会いましょう」と呼びかけました。

粟根まことさんは「36年経って、同じ役をやることになるとは思いませんでしたね。36年の蓄積とか考えず、いつも通り新鮮に、新しい作品だと思って頑張ります」とコメント。

山口馬木也さんは「去年、劇団☆新感線が新宿村で稽古をされていて、僕も(別作品で)稽古をしていて、“あ、これは”と思ってカップラーメンの差し入れをしたんです。そしたら、見事にこの役に決まりました(笑)。先日稽古初日を迎え、“あぁやっぱりこうだった、劇団☆新感線はしんどいな”と思いながらもそれ以上に、ここに戻って来られたんだという嬉しい気持ちになりました。20年以上前に古田新太さんの髑髏城を観てから、この舞台に恋焦がれていました。なんとかギリギリ、(出演が)間に合ったことを嬉しく思います。多くのお客様に本当に面白いと思っていただけるよう、最後まで頑張ります」と語ります。
最後に早乙女太一さんから「この作品は僕に夢を持たせてくれた作品でもあり、目標を持たせてくれた作品でもあり。それは僕だけじゃなく、『髑髏城の七人』に想いを持っている人たちのおかげで、36年もの時間を超えて、繋いでこられた作品だと思っております。今まで演じてこられた方の思いに向き合いながらも新たな髑髏城に。そして若い世代の方にも来ていただきたいです。僕が少年の頃に感動や夢をもらったように、舞台や演劇、劇団☆新感線の面白くてかっこいい世界を届けたい」と語られ、会見が締めくくられました。

劇団☆新感線46周年興行・冬公演 いのうえ歌舞伎『髑髏城の七人 LAST STAND』は2026年11月14日(土)~12月25日(金)に新橋演舞場で上演。2027年1月から3月にかけて長野・金沢・大阪にて上演が行われます。公式HPはこちら
今回初参加のメンバーが多く、皆さんが熱く作品愛を語っている姿を見て、作品が新たな世代へと脈々と受け継がれていることをひしひしと実感しました。



















