街中がハロウィン気分に染まるこの季節。モンスターや魔女、亡霊が登場するホラーコメディ映画につい手が伸びてしまいますよね。今回はこの時期だからこそオススメしたい、気軽に楽しめる「アダムス・ファミリー」の世界をご紹介します!

アダムス・ファミリーってどんな人たち?

アダムス家は丘の上の洋館に住む資産家で、その大黒柱は人間離れした身体能力を持つゴメズという男です。彼が溺愛する妻・モーティシアは魔女の家系に生まれ、何度も命を落としてはその度に生き返ってきた女性。彼らには陰湿な性格の長女・ウェンズデーといたずらっ子の長男パグズリーという子どもがいます。

綺麗なバラの花を切り落とし、刺々しい茎だけを飾っていたり、姉弟で拷問に使う電気イスを使って遊んでいたりと、一家の行動は奇想天外。他人の不幸や邪悪なことが大好きで、常識外れな一面もありますが、家族は強い絆で結ばれています。

屋敷にはほかにモーティシアの母親とフランケンシュタインのような風貌の執事、そしてゴメズの幼なじみで人の右手が蜘蛛のように動き回るハンドが暮らしています。

1コマ漫画から実写映画へ!世代を超えて愛されてきた、ホラーコメディの金字塔

「アダムス・ファミリー」シリーズは1937年から週刊誌で連載された1コマ漫画が原作。テレビドラマ版やカートゥーン・ネットワークのアニメ版を経て、彼らの強烈なキャラクターを最も印象づけたのは、1991年の映画版です。

この映画版では、ゴメズが行方不明になった兄・フェスターを探します。資産を狙って彼らに近づく悪者によって、振り回されてしまうアダムス家。家族の絆で事態を解決へと導きます。

手のスナップを繰り返す、印象的なテーマソングはCMなどで一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。何かが迫ってくるような不気味なメロディに誘われ、アダムス・ファミリーの日常を覗いてみてください。

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ミュージカルでもダークでシニカルな世界観を見事に表現!

2008年にブロードウェイで上演されたミュージカル版では、不気味さとシニカルな笑いはそのままに、映画版よりも少し大人びたアダムス・ファミリーの世界観が見事に表現されました。このミュージカル版では、成長した長女・ウェンズデーが大活躍!普通の家庭の男の子に恋をした彼女が変わり者だらけのアダムス家に波乱を巻き起こします。

日本ではこれまでに2回上演され、橋本さとしさん、真琴つばささん、壮一帆さんらが出演。ウェンズデー役は昆夏美さんが演じ、パワフルな歌声でミュージカル『アダムス・ファミリー』を盛り立てました。

最新作はアニメーション映画!日本語吹き替え版の俳優陣にもご注目!

ホラーな見た目に怯えつつ、家族愛にほっこりしてしまう「アダムス・ファミリー」シリーズ。その最新作は3Dアニメーション映画です。日本では2020年に公開され、吹き替え版ではゴメズを生瀬勝久さん、モーティシアを杏さん、ウェンズデーを二階堂ふみさんが声優を担当し、役柄にぴったりの声色を披露しています。

感情の起伏がないモーティシアとウェンズデーの声の表現は特に注目していただきたいところ。普段は字幕派の筆者も、今作に限っては迷わず吹き替え版を選択しました。

SNS時代を反映し、大人も楽しめる皮肉混じりのストーリー。周りから後ろ指をさされても動じない、芯の強い家族の姿に勇気をもらえました。

Sasha

『シザー・ハンズ』『チャーリーとチョコレート工場』など、不気味でポップなファンタジー映画を世に送り出してきたティム・バートン監督も、「アダムス・ファミリー」に影響を受けたのだそう。不気味なのに、好奇心を掻き立てられるハートウォーミングな展開。その原点はアダムス・ファミリーに受け継がれる家族愛にあるのかもしれません。