“観客が演劇・ミュージカルをもっと好きになれるメディア”を目指す「Audience」が開催する<観客が選ぶ!Audience Award 2022>。第1回目の開催となりましたが、1800件を超える投票を頂きました!今回は、演劇作品部門・ミュージカル作品部門・小劇場作品部門・配信作品部門の投票結果を、皆さんの熱いコメントと共に発表します!

演劇作品部門
大賞:舞台『千と千尋の神隠し』

投票した方のコメントをご紹介します。

「作品世界への圧倒的な没入感。夏木マリさんはもちろんのこと、キャスティングも文句のつけどころがない。このプロダクションのまま、海外で公演して欲しいと思いました。演劇とは。舞台とは。と改めて考えるきっかけになりました。アナログ表現の創造性に打ちのめされ、大感動の劇場体験でした」(イリジさん)

「アニメーションだからこそ成り立っていた世界をほぼ人力で表現し、忠実にあの世界観を再現していたからです。この舞台を作り上げたカンパニーの皆さんの凄さを間近で感じ、感動したという言葉では表現しきれない想いを抱きました。この舞台を観られる時代に生きていて良かったですし、受け継がれるべき作品だと思います」(えまっちさん)

「初めて観た演劇作品です。きっと同じように普段演劇に興味のない人も演劇の素晴らしさを知るきっかけになった作品だと思います。世界的な作品の舞台化という事で注目度も桁違いだった。その期待を遥かに上回る素晴らしい舞台でした。再現度も凄いですが、デジタルな物をほとんど使わず芝居や身体表現で表現した演出にも感動しました。これが世界初演で見られた事を誇りに思いますし絶対に後世に語り継がれる初演でした」(もとさん)

第2位:『夏の砂の上』
「大きな事件は起こらないのに、どんどんお芝居に引き込まれる。どこかそれぞれみんなの抱えている弱さや痛みを感じ、いろんなものを失っていく主人公。だけど最後に救いのような希望を感じる。すごく心に残る作品」(じゅんさん)

「脚本と演出、そして俳優の表現力、全てにおいてクオリティ高い珠玉の作品でした」(きょんさん)

第3位:『歌妖曲~中川大志之丞変化~』
「リチャード3世をベースにした重い内容でありながら、昭和時代をオマージュした心踊る楽曲やダンスに彩られた華やかな舞台。その中で、繰り広げられる人間ドラマに感情が揺り動かされる素晴らしい舞台でした。何度でも観たくなりました」(えちこさん)

「舞台のビジュアルを見た時に衝撃で舞台を観る前に知れば知る程にワクワクしてました。 観劇すると期待以上の作品で中川大志さんの演技の上手さは舞台でも映えて・・演じ分けも凄すぎて見入ってしまい歌も聞き惚れてしまう程に素晴らしく、共演されてる演者さん達も迫力ある演技に圧倒されました。 この作品を生で観劇出来た事に感謝します」(かおるさん)

ミュージカル作品部門
大賞:ミュージカル『ルードヴィヒ~Beethoven The Piano~』

「ミュージカルとしてのエモーショナルな歌曲だけでなく、劇作品としてシナリオも非常に素晴らしいエンターテイメントでした。ともすれば、二時間いっぱい激情を迸らせるのは叫びとガナリの一本調子になる恐れもある難しい作品を、絶望と哀切と希望と狂気を驚く程の多彩さで魅せ、純粋な情熱へと昇華させていたと思います。クライマックスの、歓喜と共に血のようなバラの花びらが降り注ぐシーンは、美しく激しく切ない名シーンでした」(ゆきみだいふくさん)

「2時間の上演中ずっと、前のめりで見て聴いて、三人の役者演ずる人物と一緒に涙して、心の中で叫んでいた。終わってもしばらく席を立てなかった。こんなに熱量のある演劇は初めて。シンプルな舞台装置をうまく使っていた。最後、ウオルターと、青年と老年のルードヴィヒが光の中に消え去って行く演出が美しかった。子役、三人の俳優、ピアニスト、チェロとヴァイオリン奏者、全員が素晴らしかった!」(Kijyutomoさん)

「激しさと気迫に圧倒されているうちに幕が降りた。一通の手紙を読み上げる、その回想。それがあっという間に意識から無くなってしまう程の苦しさ、絶望感、束の間の希望、狂気を少ない演者と変わらないセット、楽器演奏と歌で伝わり易く表現されていた。幕間がない理由は明らか。畳み掛けるような感情の波を一気に観せることで、最後に読み上げる手紙の終わりで観客も我に返る事ができる。中村倫也さんと福士誠治さんのW主演と言っても相応しい作品」(はちみつさん)

第2位:『ジャージー・ボーイズ』
「新たに花村想太さんをフランキーヴァリに迎え、ジャージーボーイズの岐路となった年でした。ブロードウェイで上演されている作品ですが、フォーシーズンズメンバーである8人のキャストがそれぞれのチームでピッタリであったことも良かったです。また、観客が「観客役」として参加できること、観劇後の高揚感で1週間は生きていけました。これからもこの作品の行く末を見ていたい…そんな気持ちになれるジャージーボーイズに出会えてよかったです」(つーこさん)

「ジュークボックスミュージカルの素晴らしさ、音楽と科白のバランス感が絶品。科白パートの割合が、他のグランドミュージカルに比べて多い(ように感じる)為、一度たりとも同じ公演がない”ナマモノの醍醐味”を痛いほど感じる作品。迷ったら絶対観るべき作品」(こむぎさん)

第3位:『エリザベート』
「どの曲もビックナンバーで全てが名場面。ため息が出る美しさと優雅さなのに胸が苦しくなるストーリー。何度も見たくなる作品です」(techikoさん)

「やはり、これぞミュージカル!という作品。演者さんの演技、歌声、ダンス、迫力、すべてがピカイチ!!!」(のぞみさん)

小劇場作品部門
大賞:ミュージカル『COLOR』

「俳優陣はもちろん、脚本・演出が素晴らしかった。音楽も日本語の美しさにフィットした馴染みやすい曲。こういったオリジナル作品の良作が今後増えることを祈る」(MIKIさん)

「本やドラマの中の記憶喪失と違い、実話に基づいたリアルなしかしどこかファンタジー要素を含んだ家族の再生の物語。チーム分けしながらも主役と脇役(全て)が入れ替わってそれぞれの演技の違いを楽しめる面白い試みだと思った」(ゆってぃさん)

「とても素晴らしい舞台。シンプルなセットだが、それがまた魅力を引き立てていると思った。演者の技量も素晴らしかった」(KJららさん)

第2位:『しびれ雲』
「本多劇場という小さな劇場でやったからこそ、観客は梟島(作品の舞台になった架空の島)に没入することができ、島民たちと直接関わっているかのような臨場感も味わえた。三時間半ほどの作品だが、ずっとこの空間にいたいと思えるほど、胸が温まる作品だった。衝撃的な感動、強く衝動を突き動かされるスペクタクルな作品からは得られない、暖かい別世界の経験ができた」(アゲリシャスさん)

「ほんわか懐かしく優しい気持ちにさせてくれた舞台。井上芳雄さんの朴訥とした優しい青年役が普段のミュージカルでの華やかな役から想像できないほど、ぴったりはまっていた」(わかさん)

第3位:『建築家とアッシリア皇帝』
「出役2名だけで2時間50分場がもつというのがまず驚きです。支離滅裂なあの戯曲をここまで仕上げたカンパニーに拍手。舞台美術も遊び心満載でとても好きです」(ペンギンさん)

「台詞も世界観も難解な所もありながら引き込まれる秀逸さがあったから」(Kaoさん)

配信作品部門
大賞:舞台『千と千尋の神隠し』

「舞台では見きれなかった部分を何度も見て深められた。萌音さんの細かな表情の変化は配信でも素晴らしかった」(そのさん)

「ヨリと引きの編集も巧みでWキャスト両方の違いやセット、小道具まで繰り返し楽しめたから」(みのりさん)

「同居するお姑さんと一緒に拝視聴
痴呆の進むお姑さんは映画やドラマなど、まぁ3分とて座って見ていられない。今回もダメかもなぁと思いつつ、あまり良いニュースを伝えないTVばかりを相手にするしかない毎日が可哀想で誘ってみた。
すると、千尋が登場するだけで目がキラキラ。「あれはなに?」「危ない!」「出てきた出て来た!」と声をあげて楽しんでいた。
さいごのカテコまで集中して観切った義母に「楽しかったね」と声をかけると「楽しかったー♪」と笑顔。作品の持つパワーが伝わるってこういうことなんだなぁと感じました。地方に住み劇場観劇することが難しい状態の者でも芸術に触れ感動から心豊かになれる時間を過ごさせていただきました。この作品に関わる全ての方々に感謝です。そして配信していただきありがとうございました」(みっちゃんさん)

第2位:ミュージカル『ルードヴィヒ~Beethoven The Piano~』
「観劇後、どうしてももう一度観たくて、配信があったので観ました。画面上なのに、感情の激動がひしひしと伝わりました。また、演者さんの表情がきちんと見えるので、ベートーヴェンを表情で演じる中村倫也さんに没頭しました」(ちーさん)

「なかなかチケットが取れない人気作でしたが 東京千秋楽と仙台の大千秋楽の配信がありました✨沢山の方が鑑賞できてとても良い企画でした❗」(チーズさん)

第3位:『夏の砂の上』
「劇場で受けたそれぞれへの印象に対する答え合わせができたようで、配信の楽しみ方がまた変わったので」(あきやまさん)

「舞台を生で観たのですが、見過ごしていた細かな役者さんの表情が見れて、それぞれの人物の心情がわかって とてもシンプルな話なのに色んな結論が浮かぶストーリーで見応えがありました」(タバサさん)

以上、演劇作品部門・ミュージカル作品部門・小劇場作品部門・配信作品部門の結果をお届けしました!

Yurika

皆さんの声を読んでいると、観客としてどう作品を受け取ったのか、その感動がひしひしと伝わってきました。引き続き発表をお楽しみください!