ケラリーノ・サンドロヴィッチさんと緒川たまきさんのユニット「ケムリ研究室」の第3弾公演『眠くなっちゃった』が10月1日(日)に世田谷パブリックシアターで幕を開けます。キャストには、緒川たまきさん、北村有起哉さん、音尾琢真さん、奈緒さん、水野美紀さんら芝居巧者が名を連ねています。

楽しんで手探りをする創作の実験場「ケムリ研修室」

劇作家・演出家ケラリーノ・サンドロヴィッチ(KERA)さんと女優の緒川たまきさんのユニット「ケムリ研究室」の新作公演『眠くなっちゃった』。ケムリ研究室は、KERAさんと緒川さんが刺激的で実験的な公演の場として立ち上げたユニットです。

ナイロン100℃やKERA・MAPなどでも活動しているKERAさんですが、ケムリ研究室では「緒川さんと二人三脚で作っていく、全部緒川さんと二人で決めていく」ようにされているのだそう。衣装などを始め、緒川さんがジャッジするものもあると言います。

ほろ苦い異色SF劇『眠くなっちゃった』

第三弾『眠くなっちゃった』は「近未来を舞台にした大人のための寓話」。緒川さんは本作について、「明暗で言うと暗、大人と子供で言うと大人のような」作品であるとコメントしており、『ベイジルタウンの女神』『砂の女』前2作品のどちらともまた違った、SF的な雰囲気が漂うレトロフューチャーな公演となりそうです。

ケラリーノ・サンドロヴィッチさんと緒川たまきさんは上演にあたり以下のようにコメントしています。
「ケムリ研究室は私たち二人が2020年に結成した演劇ユニットです。この秋、三回目の公演を行う運びとなりました。
今作の時代背景はいつか見た懐かしい未来。 追い詰められ世界を呪う人、生きることに草臥れた人、社会に怒れる人―そんな人々が織り成す、ほろ苦い異色SF劇になるのではないでしょうか。
今回も素晴らしいスタッフ、キャストと共に思い切った研究に邁進します。ご期待ください」

出演者には、緒川たまきさん、北村有起哉さん、音尾琢真さん、奈緒さん、水野美紀さん、福田転球さん、平田敦子さん、永田崇人さん、斉藤悠さん、藤田桃子さん、依田朋子さん、山内圭哉さん、野間口徹さん、篠井英介さん、木野花さん。

そして大人計画から近藤公園さん、ナイロン100℃からは、松永玲子さん、犬山イヌコさんと個性豊かな俳優陣が集結。また、今回は第一弾、第二弾公演で振り付けを手がけていた小野寺修二さんも出演者として名を連ねています。

音尾さんは「ケラさんの作り出す、そこの空間でしかできない空気の使い方が好き」と話し、奈緒さんは「自分の中から色んな気持ちが玉手箱のように出てくる瞬間があると感じている」と言うように、出演する俳優自身がKERAさんの作品への愛があり、リスペクトを持って作品に臨む姿勢であることも、作品の魅力の1つとなっているのではないでしょうか。

また、野間口さんは共演者について、「間違いなく皆さん面白い方なので100%面白いものになるだろうなっていうワクワクですね。畑が違うというと言い過ぎかもしれないですけど、みんなそれぞれにアプローチが全然違う人たちが集まってるので、その人たちがどういう風に積み上げていくのか。そういう作業を一番間近で見れるっていうのが一番楽しいですね」と話しました。

ケムリ研究室 第3弾公演『眠くなっちゃった』は、10月1日(日)〜10月15日(日)東京・世田谷パブリックシアターにて上演。その後、北九州、兵庫、新潟での公演を予定しています。詳細は公式HPをご確認ください。

ミワ

今回はどのような振り付けや身体表現が舞台上で繰り広げられるのでしょうか?圧巻の俳優陣に期待が高まります。