ももいろクローバーZの高城れにさんが初の単独舞台出演、初座長を務めます。そして、劇団「ロロ」の劇作家・演出家の三浦直之さんがパルコ・プロデュースに初登場。舞台上と舞台裏、それぞれの”家出”が重なり合って生まれる、ファンタスティック迷走ストーリーをお楽しみに!

家出をして辿り着いた先は、劇場の舞台に作られた“模造街”!?

夫との結婚生活に疑問を感じ、家出をした立花箒。
道中、無一文になり途方に暮れていたところ、出会った藤沢港に「住み込みの働き手を探している劇場がある」と聞き、劇場を訪れます。

劇場では、たった1人の観客のために、7ヵ月間をかけてひとつの物語を上演しています。箒は、舞台上に作られた“模造街”で、ある役を演じる仕事で、家出した港の代役を務める羽目に。

演劇と現実の区別がつかなくなった男、眠りを忘れて働き続ける裏方、舞台上だけ雄弁な言葉を失った俳優と奇妙で愉快な仲間たちに振り回されながらも、次第に劇場での暮らしに心地よさを覚えていきます。

そんなある日、劇場に箒の夫・向田淡路が現れます。さらに港も劇場に戻ってきて、“模造街”の秩序が崩れていき…。

「成功する家出を描きたい」

本作で脚本・演出を務めるのは、2009年に劇団ロロを立ち上げ、古今東西のポップカルチャーをサンプリングしながら描く世界観が人気の三浦直之さん。パルコ・プロデュースに初登場です。近年では、ドラマ『腐女子、うっかりゲイに告る。』、映画『サマーフィルムにのって』の脚本や、舞台 KERA CROSS『SLAPSTICKS』の演出を担うなど、活動の幅を広げています。

三浦さんは上演にあたって「ここ数年、ずっと家出という言葉が気になってました。逃走とか駆け落ちと違って、家出っていうのはいつも帰ってくることが宿命づけられてる。もし、永遠に帰らない家出があるとしたら、それはもう家出とは違うなにかのはずで、だから、家出っていうのはいつも失敗することが前提の言葉です。成功する家出を描きたくて『最高の家出』というタイトルをつけました」とタイトルに込めた思いを明かしています。

主演を務めるのは、2023年に結成15周年を迎えたももいろクローバーZのメンバーで、単独での舞台は初出演となる高城れにさん。ソロコンサート『30祭』を開催するなど、活躍の幅を広げています。

共演には、映画『サマーフィルムにのって』や映画『忌怪島/きかいじま』、舞台では玉田企画『영(ヨン)』などに出演の祷キララさん。

ブロードウェイ・ミュージカル『バイ・バイ・バーディー』や『GALAXY TRAIN-A New Musical』ロンドン公演に出演の東島京さん。

また劇団ロロからは板橋駿谷さん、亀島一徳さん、篠崎大悟さん、島田桃子さんが出演です。

舞台『最高の家出』は東京・紀伊國屋ホールにて2月4日(日)〜2月24日(土)に上演です。その後、高知、大阪、香川、宮城、北九州を周ります。詳細は公式HPをご確認ください。

ミワ

劇場にある模造街の話を劇場で観る、という何重にも重なっている構造がとても興味深いですね。最高のメンバーで繰り広げられる『最高の家出』是非劇場でご覧ください。