2025年8月から上演される舞台『ぼくらの七⽇間戦争2025』。主人公の菊地英治役を、本作が初単独主演となるSixTONES ⽥中樹さんが務めます。田中さんらキャスト11名が制作発表会見に臨みました。
「今の私達の社会を表現している」
原作は、1985年に宗⽥理により書き下ろされた『ぼくらの七⽇間戦争』(⾓川⽂庫・⾓川つばさ⽂庫刊)。『ぼくらの七⽇間戦争』を始めとする「ぼくら」シリーズの累計発⾏部数は2000万部を突破し、世代を超えて読まれ続けている傑作ロングセラー作品です。
制作発表会見には⽥中樹さん、上遠野太洸さん、佐野ひなこさん、中⼭莉⼦さん、⼆瓶有加さん、⼭崎裕太さん、⾦⼦昇さん、⼤林素⼦さん、伊藤かずえさん、⽐企理恵さん、野々村真さんが登壇しました。
「舞台でのお芝居は数年ぶりですし、普段からあまりお芝居のお仕事というのは多くないので、いきなり単独初主演というのがプレッシャーでもあるんですけれども」と正直な心境を明かした田中さん。

「(キャストの)皆さんとはほとんど初めてましての状況なんですけれども、既にだいぶリラックスできたなと思えるくらい良いメンバーなので、ちょっとワクワクしてきています。菊地英治という役は中学生なので、どうやって中学生に見せれば良いんだろうというのは僕の課題になるかなと考えています。僕は中学1年生になりたての時にこの業界に入ったので、中学生らしい思い出はなくて…30歳になりたてホヤホヤで、中学生を取り戻したいなというふうには思っています(笑)」と会場を盛り上げながらご挨拶されました。

廃工場に立てこもる生徒たちのリーダー格・相原徹を演じる上遠野太洸さんは、「稽古を通じて、皆さんの演じる役がどのような人間なのか、台詞や設定以上の感情や雰囲気というのを感じて、作品の世界観に合った関係値を築けるリーダーになりたいと思います」と意気込みます。

生徒の一人である中山ひとみ役を演じる佐野ひなこさんは、役柄について「まっすぐな信念のある女の子だと思っています。自分の10代の頃を思い返すと、やりたいことをやっていた自由な子だったなと思うので、それを思い出しながらやっていきたいです」とコメント。
橋⼝純⼦役は中山莉子さん、二瓶有加さんのWキャスト。中山さんは「普段、私立恵比寿中学というアイドルグループで活動していて、“永遠に中学生”をテーマに、24歳になっても中学生の青春を味わっている真っ只中なので、中学生を演じるのが凄く楽しみです」と語ります。

「中学生役をどう演じるのか」という不安を口にしていた田中さんに、⼭崎裕太さんから「(中山さんに)気持ちを聞いたら?」とパスが。しかし「でもどう見ても中学生ではない…大人ですよね…」とマジレスし、会場の笑いを誘う田中さんでした。

二瓶有加さんは「純⼦やそれぞれの中に、大人に対する反抗心があると思うのですが、今年30歳を迎える私も、大人や世間に対する反抗心や鬱憤は消えずにあるので、それを良いエネルギーに変えてこの作品にプラスで表現できれば」とコメント。また東京公演が上演される東京建物 Brillia HALLについて、「初舞台の場所で、いつかここにまた戻ってきたいと思いながら頑張ってきた部分もあるので、その目標を達成できて嬉しいです」と想いを語りました。
⼭崎裕太さんと⾦⼦昇さんは、生徒たちが対峙する“理不尽な大人”の象徴である、学年主任で体育教師の酒井敦を演じます。

⼭崎さんは「樹が単独初主演ということで、座長としてしっかりこのカンパニーを引っ張っていってくれたら嬉しいなと思いつつも、これだけキャラの濃い先輩たちが多いので裏座長は僕がやるとして(笑)。来てくださるお客様が喜んでくれる作品が作れるよう頑張っていければと思います」と田中さんにとっても心強い意気込みを。

⾦⼦昇さんは「『ぼくらの七⽇間戦争』は子どもの頃から見てきた作品で、理不尽な大人にどう立ち向かっていくかという子どもの視点で観てきたのですが、まさか理不尽な大人の方で入るとは残念です(笑)。やるからには思いきりその理不尽さを発揮して、皆さんをすっきりして帰らせたいなと思います」とコメントしました。

相原徹の母・相原園子を演じるのは⼤林素⼦さん。「樹くんの初座長は人生で初めてのことですし、個人的に(田中さんが)小さい頃から関わらせていただいてきて、こういった形でまたご一緒できることが嬉しいです。最後までしっかりと務めたいと思います」と田中さんとの共演を感慨深く語りました。

菊地英治の母・菊地詩乃をWキャストで演じるのは、伊藤かずえさんと⽐企理恵さん。伊藤さんは「責任感の強い母親役で息子のことをとても大切に思っているので、その意志の強さを出せればいいかなと思っております」と語ります。
⽐企さんは「3年前に『ぼくらの七⽇間戦争』の再演を拝見していて、今の社会風刺にぴったりだと思います。今の私達の社会を表現しているなと感じるので、ぜひ今年観ていただきたい」と力強くコメント。

また「正義感が強く、息子の気持ちに寄り添った母親だと思うので、そういうところを丁寧に描けていけたら。ただ樹さんと(劇中での)絡みがないので、至近距離でお会いするのは今日が最後かも…」と話すと、「言っていただければ全然プライベートで至近距離でお会いします」とお茶目に返した田中さんでした。

野々村真さんは風間トオルさんとWキャストで、生徒たちの味方に付く唯一の大人で浮浪者の瀬川卓蔵を演じます。「大人でありながら、精神年齢は彼らと同じような役柄です。大人たちと戦って、皆さんに元気や勇気を与える一人でありたい」と意気込みました。

最後に田中さんから「皆さんが想像するような頼もしい座長を出来るかは分からないですけれども、僕なりに一生懸命、菊地英治と、そしてこの作品と向き合って、観にきてくださる方に届けたいと思います」と語られ、会見が締め括られました。

舞台『ぼくらの七⽇間戦争2025』は2025年8月24日(日)から9月2日(火)まで東京建物 Brillia HALLにて上演。その後、大阪・京都・愛知・熊本公演が行われ、11月7日(金)から9日(日)まで東京建物 Brillia HALLで東京凱旋公演が行われます。公式HPはこちら

終始、キャストのコメントにお茶目に突っ込まれるなど場を盛り上げていた田中さん。7日間の休みがあったら何がしたいか?という質問に対し、「渋谷にある知り合いのバーに毎日入り浸りたい」と答え、「考えてもこれしか出てこなかったんです。書きづらいですよね。書きづらかったら良きように書き換えていただいて構わないので」と付け加えて会場を沸かせました。盛り上げ上手な田中さんを座長に、賑やかなカンパニーになりそうです。