1990年の初演以降、7年ごとに計11バージョンの公演を重ねてきた、劇団☆新感線『髑髏城の七人』。この名作が、2026年11月から『髑髏城の七人 LAST STAND』として最後の上演を迎えます。
本作が描くのは、織田信長が「本能寺の変」で明智光秀に討たれてから8年後の世界。謎の男・捨之介と、関東一の色里・無界の里を仕切る蘭兵衛が出会うところから物語が始まる壮大なアクション時代劇です。
劇団☆新感線初出演のキャストから、長きにわたり作品を支える劇団員まで、世代やジャンルを超えた名優たちが集結します。
早乙女太一がついに“捨之介”へ。2つの役を経てたどり着いた主人公
本公演において特筆すべきは、これまで『髑髏城の七人』に何度も出演されてきた早乙女太一さんです。
早乙女さんは、2011年の『髑髏城の七人』(通称『ワカドクロ』)、2017年の『髑髏城の七人 Season鳥』では、色里を仕切る無界屋蘭兵衛役として出演。そして2017年から2018年にかけて上演された『髑髏城の七人 Season月《上弦の月》』では、漆黒の髑髏城に潜む武装集団「関東髑髏党」を束ねる天魔王を演じました。
今回の『髑髏城の七人 LAST STAND』では、満を持して主人公・捨之介役に挑む早乙女さん。公式サイトでは「7年毎に上演される髑髏城に4度目ということは、初めて観たアオドクロから数えると、22年の月日が経っています。13歳の少年が34歳のチョイおじになりました。」と語っています。
捨之介、蘭兵衛、そして天魔王の3人は、それぞれ信長をめぐる因縁がある人物です。歴代の公演でキーパーソンを演じ続けてきた早乙女さんは、『髑髏城』シリーズの要であると言っても過言ではないでしょう。
今回早乙女さんが演じる捨之介は、過去に小栗旬さん、松本幸四郎さん(上演当時は市川染五郎さん名義)、古田新太さんなど日本の演劇界を担う俳優陣が演じてきた大役です。
早乙女さんは2003年に北野武監督の映画『座頭市』に出演以来、映画やテレビドラマ、そして多くの舞台で活躍してきました。これまでのキャストに引けを取らない、ラスト公演にふさわしい捨之介を生み出すのではないでしょうか。
早乙女友貴、柚香光、そして山口馬木也まで。世代もジャンルも超える座組に注目

そんな早乙女さんと共演する面々も、非常に興味深い顔ぶれとなっています。
まずは、本公演で天魔王役を演じる、早乙女友貴さん。友貴さんは早乙女さんの実弟で、かつて兄が演じた天魔王役を受け継ぐ注目の配役です。
わずか1歳半で舞台に立ち、時代物を中心に多くの演劇作品に出演してきた友貴さん。劇団☆新感線の公演には、“いのうえ歌舞伎”を中心に頻繁に出演しており、常連の出演者とも言えるほどです。兄の太一さん演じる捨之介と、弟の友貴さん演じる天魔王が舞台上でどう対峙するのか、想像するだけで胸が熱くなります。
そして傾城の美女・極楽太夫を演じるのは柚香光さんです。柚香さんは、元宝塚歌劇団花組のトップスターで、2024年の退団以降、多くの舞台で活躍しています。劇団☆新感線では、2025年に『紅鬼物語』で主演を務めた経歴も。
そのほかの舞台では、ミュージカル『十二国記-月の影 影の海-』で異世界に迷い込んだ少女・ヨウコ(中嶋陽子)を、デヴィッド・ルヴォーさんが演出した『ハムレット』では、30代の若さながらハムレットの母・王妃ガートルードを演じました。演じる役の幅広さを活かし、今作でも唯一無二の極楽太夫を演じることに期待しています。
さらに、早乙女さんが二度にわたって演じてきた無界屋蘭兵衛役には、塩野瑛久さん、藤岡真威人さんがWキャストとして抜擢されました。
塩野さんは2024年に放送されたNHK大河ドラマ『光る君へ』で、若くして即位した一条天皇を気品たっぷりに演じました。一方の藤岡さんは、初代仮面ライダーを演じた藤岡弘、さんのご子息で、自身も殺陣やアクションを得意としています。異なる魅力のおふたりが、それぞれの色を持った蘭兵衛を演じてくれるのが楽しみです。
また、髑髏城から城の絵図面を持って逃げた少女・沙霧役には、桜井日奈子さん。兵庫役には歌舞伎俳優の片岡千之助さん、贋鉄斎役は浜中文一さんがキャスティングされています。そのほか、狸穴二郎衛門役を演じるのは、大ヒットした映画『侍タイムスリッパー』で一躍有名になった山口馬木也さんです。
そして、河野まさとさんや粟根まことさんを中心とする劇団員の皆さんが、作品をどっしりと支えています。劇団☆新感線に何度も出演歴のある木村了さんが参加しているのも、心強いポイントです。
この顔ぶれがぶつかり合う公演は、二度とないかもしれません。ぜひ劇場にて、最後の『髑髏城の七人』を見届けませんか。
『髑髏城の七人 LAST STAND』は、2026年11月14日(土)から始まる東京公演を皮切りに、以下の日程・劇場で上演されます。
■東京公演
2026年11月14日(土)から12月25日(金)
新橋演舞場
■長野公演
2027年1月21日(木)から1月24日(日)
ホクト文化ホール
■金沢公演
2027年2月8日(月)から2月14日(日)
金沢歌劇座
■大阪公演
2027年2月25日(木)から3月11日(木)
フェスティバルホール
公式HPはこちら
<STORY>
すべての因縁は、髑髏城へ還る。
天正十年六月。
織田信長は腹心・明智光秀の謀反で本能寺に斃れ、天下統一の野望は潰えた。
それから八年。かつての主君に代わり天下統一を目指す豊臣秀吉に、天魔王率いる関東髑髏党が叛旗を翻す!
その拠点・髑髏城から、城の絵図面を持って逃げた沙霧を追い、鉄機兵が村を襲う。立ち向かうのは、兵庫が率いる関八州荒武者隊。だが多勢に無勢……、そこに捨之介と名乗る男が現れ、窮地を救う。
一同は、無界屋蘭兵衛が仕切り、極楽太夫が歌い舞う、関東一の色里・無界の里へ。ここに沙霧が身を潜めていることに気づく捨之介。
沙霧を襲う鉄機兵を斬り倒した蘭兵衛は、捨之介の姿を見て驚く。捨之介と蘭兵衛、そして天魔王には、信長をめぐる因縁があった。
明らかになる天魔王の野望。捨之介と蘭兵衛は天魔王を倒そうとするが、天魔の鎧をまとう天魔王には歯が立たない。
牢人・狸穴二郎衛門の助太刀で危機を脱した捨之介は、無界の里を守るため、秀吉よりも先に天魔王を倒すことを決意。天魔の鎧を斬れる刀を求め、刀鍛冶の贋鉄斎のもとへ。
だが蘭兵衛は、捨之介の帰りを待たず、ある決意を胸に天魔王のもとへ向かう。
再び絡み合った縁(えにし)。譲れぬ明日を懸け、男たちは関東荒野で火花を散らす――!
劇団☆新感線の代表作として『髑髏城の七人』を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。最後の上演となることに驚くと同時に、36年にわたる長い歴史にも感動しています。



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