宝塚歌劇団で活躍するタカラジェンヌたちは、やがて退団し、それぞれの道を歩んでいきます。特にトップコンビの退団では、「添い遂げ退団」と呼ばれるケースがあることを知っていますか?この記事では、タカラヅカならではの添い遂げ退団について解説します!

宝塚歌劇団の「添い遂げ退団」とは

宝塚歌劇団には、毎年宝塚音楽学校の卒業生たちが入団する一方で、退団していくタカラジェンヌもいます。退団が決まったタカラジェンヌについては、宝塚歌劇団からファンに向けて公式発表されるのが通例。なかでも、トップスターやトップ娘役の退団は重大なニュースであり、個別の会見が開かれるほどです。

退団という大切な節目を迎えるにあたって、時にはトップスターとトップ娘役が一緒に退団する場合があります。これこそ、宝塚歌劇団の「添い遂げ退団」と呼ばれるもの。トップコンビが2人とも退団するので、次のトップスターとトップ娘役は基本的に同時就任となります。

「添い遂げ退団」の実例

2023年8月15日、花組トップスターの柚香光(ゆずか れい)さんとトップ娘役の星風(ほしかぜ)まどかさんが、2024年5月で同時退団すると発表されました。また、9月25日には、月組のトップコンビである月城(つきしろ)かなとさんと海乃美月(うみの みつき)さんが2024年7月で同時に退団すると発表。2024年中に、トップコンビの添い遂げ退団が続くことに。

実際のところ、トップスターやトップ娘役が必ずしも添い遂げ退団されるわけではありません。あくまで退団は個人の意思によるため、トップコンビのどちらかが卒業してお相手が変わることもよくあります。

とはいえ、組の顔として苦楽を共にしてきたであろうトップコンビ。トップスターから退団の意向を告げられ、トップ娘役が「一緒に退団したい」と希望して添い遂げ退団となるケースもあるそう。こうしたエピソードから、トップコンビの深い絆が感じられますね。

ちなみに、各組における直近の添い遂げ退団は、以下の通り。花組の柚香さん・星風さんは、なんと1998年以来、26年ぶりの添い遂げ退団です。

花組【1998年】真矢みきさん・千(せん)ほさちさん
月組【2021年】珠城(たまき)りょうさん・美園(みその)さくらさん
雪組【2021年】望海風斗(のぞみ ふうと)さん・真彩希帆(まあや きほ)さん
星組【2019年】紅(くれない)ゆずるさん・綺咲愛里(きさき あいり)さん
宙組【2023年】真風涼帆(まかぜ すずほ)さん・潤花(じゅん はな)さん
※トップスター・トップ娘役の順に表記

タカラジェンヌの退団に寄せるファンの思い

退団するタカラジェンヌを今後も応援したいけれど、寂しく感じるファンも多いはず。特にトップスターとトップ娘役のコンビが推しなら、「できれば同じタイミングで卒業してほしい」と願ってしまうものなのかもしれません。

添い遂げ退団は、そんなファンの思いに応えたお別れの形といえるのではないでしょうか。一方で、宝塚歌劇団を退団したタカラジェンヌたちがもっと活躍する姿を見守りたいという気持ちも、ファンの本音です。添い遂げであれ、単独であれ、好きなタカラジェンヌを最後まで全力でお見送りしたいですね。
(関連記事:宝塚歌劇団を退団するタカラジェンヌを見送ろう!退団の文化やセレモニーとは

もこ

花組推しの筆者、トップコンビの添い遂げ退団のニュースには大変驚きました…。やっぱり寂しい気持ちも強いですが、お2人のさらなる活躍を願って、最後まで追いかけたいと思います。