劇団た組の主宰としても知られる、演出家・加藤拓也さんの英国デビュー作『One Small Step』が、舞台『移民』として日本で上演されます。出演は岡田将生さん、土居志央梨さん、秋元龍太朗さん(声の出演)。人類の月移住計画に携わる夫婦が、ごく私的な会話の中で、正しさや役割によってすれ違ってしまう状況から、観客にある「疑問」を投げかけます。

立場と正しさがすれ違い、道を塞ぎ合ってしまったその先で

劇団た組の主宰、わをん企画の代表である劇作家・演出家、加藤拓也さんによる『One Small Step』は、2024年、梅田芸術劇場とチャリング・クロス劇場による日英共同プロジェクトとして誕生しました。

喬司(たかし)と成美(なるみ)は、大手ゼネコンから人類の月移住計画に携わる夫婦です。月に都市を築き、生き物を月で繁殖させ、人類の再出発を実現しようとするプロジェクトの先駆者として、2人は移住の準備を進めていました。しかし、理想の暮らしを月の上に設計しようとするその矢先、ある出来事が2人の前に立ちはだかります。それぞれの立場、それぞれの正しさを抱えた夫婦の選択は、やがて互いの道を塞ぎ合ってしまい――。

人類が月へ、さらにその先へと移り住もうとする近未来。星をひとつ、人の手で「住める場所」に作り替えようとするとき、私たちは何をコントロールできて、何をコントロールできないのか。壮大な計画の足もとで交わされる、ある夫婦のごく私的な会話を通して、「新しい世界を築こうとする手」と「目の前のひとりの声を聞こうとする手」のすれ違いを見つめます。

「Forbes JAPAN 30 UNDER 30 2023」にも選ばれ、世界的活躍が止まらない彼の英国デビュー作として注目された『One Small Step』。ついに2026年、日本版として新たに脚色し、『移民』のタイトルで上演することが決まりました!

<作・演出:加藤拓也 コメント>
人類が他の星へ移り住もうとしている。そんな現実を背景にしながら、この物語が見つめているのは、ある一組の夫婦のごく私的な会話です。他の星に都市を築き、人類を繁栄させようとする壮大な計画の中で、一組の夫婦が、正しさや役割によってお互いの道を塞ぎ合っている。私的な対話と壮大な計画のすれ違いは、新しい世界を築こうとする手と、目の前のひとりの声を聞こうとする手の違いなのかもしれません。劇場でお待ちしています。

夫婦の鋭い台詞劇で、それぞれの渦巻いた感情がぶつかり合う

人類の月移住計画に携わる夫婦を、岡田将生さんと土居志央梨さんが演じます。秋元龍太朗さんも声の出演で参加。生命の誕生という人智を超えた領域に直面したとき、男女のテーマや人類が向かう未来を切り口に、鋭い台詞劇が展開されるとのこと。2人の渦巻いた感情がぶつかり合う、異空間の濃密な舞台にワクワクしてきました……!

<喬司役:岡田将生 コメント>
最後に舞台に立ったのはもう何年も前の話で随分と時間が経ってしまいました。今回、また舞台の機会を頂き加藤さんには感謝しています。なんだか台本を読ませて頂いてから心も体も緊張状態なんですが、加藤さんについていこうと思います。密室で夫婦のリアリティを維持したまま物語が展開する様は、さぞや覗いている感覚に陥ると思われます。このカンパニーでの稽古時間を大切に、積み上げたものを皆様に届けられるよう頑張りたいと思います。さぁ、頑張ろう自分。

<成美役:土居志央梨 コメント>
加藤さん、岡田さんとのクリエーションが今からとても楽しみです。壮大な世界の中で、些細で個人的な感情が細かく渦巻いている様子を丁寧に演じられたらと思っています。その先に何が見えてくるのか‥。今は正直想像もつかないですが、この物語の2人と同じように、未知の領域を一歩一歩踏みしめる気持ちで稽古、本番期間を過ごせればと思っています。

舞台『移民』は、2027年1月11日(月・祝)〜1月31日(日)まで東京芸術劇場シアターイーストで上演予定です。本公演は4面の囲み舞台となります。座席の詳細などは公式サイトからチェックしてくださいね。

さよ

あらすじが壮大で、いったいどのような舞台になるのか想像できませんね......!でも、それぞれの立場や正しさでお互いを苦しめ合ってしまうのは、地球でも他の星でもきっと同じだと思います。そこから生まれる葛藤や発見が、人類が抱えている問題に光を当ててくれるかもしれません。