2026 年10月13日(火)~29日(木)に東京・日生劇場、11月7日(土)~15日(日)に大阪・梅田芸術劇場メインホールにて上演のミュージカル『101 ダルメシアンズ』。訳詞・翻訳・演出に石丸さち子さん、ファッショニスタで世紀の悪女、クルエラ・ド・ヴィル役に新妻聖子さん、蘭寿とむさんを迎え(Wキャスト)、イギリスの話題作が日本初演として上演されます。開幕を前に、公開ゲネプロと囲み取材が行われました。
「犬の心は希望と愛で溢れてる」

1956年にイギリスで発表されたドディー・スミスによる児童文学小説「ダルメシアン 100 と 1 ぴきの犬の物語」(原題:The Hundred and One Dalmatians)を元に、2022年にロンドンで初演されたミュージカル『101 ダルメシアンズ』。

パペットクリエイターJimmy Grimesさんが製作したパペットを俳優自身が操演し、クルエラに立ち向かいます。クルエラ役の新妻さんが製作発表会見で「はっきり言ってこのミュージカルは“いぬのきもち”」と言っていたように、犬たちが心情を語る楽曲が盛り沢山なのが本作の特徴の1つ。“連れてって お家へ 心に隙間空いているなら どうか”と歌う愛らしい犬たちに、心奪われること間違いなしです。
斑点のない真っ白なリンダを演じるのは、高橋愛さん。

ダルメシアンのポンゴ(村井良大さん)とパーディ(土井ケイトさん)は、飼い主のダニエール(川添野愛さん)とトム(鈴木勝吾さん)と共に家族となり、15匹もの子犬が誕生。

ロンドンのファッション界を牽引するクルエラ・ド・ヴィルは、ファッションウィークを前に、子犬たちの毛皮を目につけ、甥っ子であるキャスパー(島田惇平さん)とジャスパー(永田崇人さん)の兄弟に子犬たちを盗むよう指示します。

キリンや子犬の毛皮を使ってコートを作るという狂気的な思考を持つクルエラですが、そこにはクロコダイルや毛皮などファッション業界への皮肉と、消費社会への風刺がたっぷり。イギリス作品らしいユーモアが盛り込まれています。

ボンゴとパーディはダニエールとトムのことを“ペット”とみなしているよう。“足手まとい”な2人を置いて、ボンゴとパーディは自分たちの子どもを取り返しに出かけていきます。

そして気高い猫のタビー(可知寛子さん)も檻から逃げ出した3匹(パッチ・スパッド・ボタン)のため、力を貸します。

新妻聖子さんはクルエラの悪女っぷりを圧巻の歌唱と高笑い、ユーモラスな芝居で魅せながら、彼女の生き様を力強く表現していきます。

犬たちの間にあるのは、人間と共通した家族愛。その温かさがじんわりと客席全体を包み込みます。
「推しのワンちゃんが見つかるかも」囲み取材リポート

囲み取材にはクルエラ役の新妻聖子さん、蘭寿とむさんが登壇しました。公開ゲネプロを終えたばかりの新妻さんは「衣裳が暑くて!今まで布面積少なめの役ばかりやってきましたので、こんなにゴージャスな衣裳を着させていただいて、役者冥利に尽きる」と早速ユーモアたっぷりの感想を。
客席で観劇したという蘭寿さんは「ワンちゃんたちの家族愛のシーンで、泣かないで観るのに必死で。お稽古場では大号泣だったんです。やっぱり感動しますね。愛に溢れていますね。こんなに素敵な作品、ずっと観ていたいと思うくらいでした」と感動を語ります。

これには新妻さんも「スタンバイ中に舞台上の台詞を聞いてしまうと眉毛が下がってきてしまう」とクルエラ役ならではの苦労を明かします。また「クルエラは本当に狂った役なんですけれど、狂気って十人十色で、人の数だけ色がある。普通なら歌う時に感情の色がある程度決まっていますけれど、クルエラは笑って歌っても成立するし、怒って歌っても成立するし、真顔で歌っても成立するので、選択肢がいっぱいあるんです」と語ります。
蘭寿さんのクルエラ役について「皮を差し出したいくらいかっこいい!決めポーズがいちいちかっこよくて声が出ちゃう」と魅力を語り、蘭寿さんは新妻さんのクルエラ役について「可愛らしいところがあるからこそ、怖さとのバランスが絶妙で、より怖さが倍増する。パワフルで、歌声が体に響く」と語りました。
また蘭寿さんは「パペットを動かすにあたってワンちゃんたちの視線や動きを全部研究した上で、感情を乗せてお芝居をして歌っていらっしゃるというのはすごいこと。難なくこなしているように見せているのが、ワークショップの段階から見ているので凄く感動しました」と犬役・猫役の俳優陣を称え、「客席から観ていると“頑張れ!”と一緒に応援したくなったり、“あのワンちゃんが好み”と推しのワンちゃんが見つかるかもしれないと思いました」とコメント。

日本版ではクルエラの女性像をよりパワフルに描き出しており、新妻さんは「不屈の精神を(演出の)石丸さんは描きたかったそうです。ブレない女、清々しいまでに誰にも影響されない我が道を行く女。そういう人って令和の時代にはあまりいないじゃないですか。どこかバランスを取りながらうまくやっていく人が多い中で、もちろんそっちの方がいいに越したことはないんですけど、たまには我が道を行く人を見たい。特に演劇の世界では。そういう“爽快感担当”です」と語りました。

ミュージカル『101 ダルメシアンズ』は2026年10月13日(火)から10月29日(木)まで日生劇場、11月7日(土) から11月15日(日)まで梅田芸術劇場メインホールにて上演されます。公式HPはこちら
とっても温かな物語ですが、ブリティッシュ・ユーモアもたっぷり!ファッション業界でもエシカルやサステナブルが意識される現代だからこそ、考えさせられる作品です。



















