いよいよ11月20日（土）に開幕するミュージカル『ハウ・トゥー・サクシード』。開幕にあたり、フォトコール＆取材会が行われました。2020年の再演となる本作にかける意気込みとは？主演・増田貴久さんを始めとするキャスト陣と、演出家クリス・ベイリーさんのインタビュー模様をお届けします！

1つ1つのセリフの意図や時代背景を深掘り、挑む再演

2020年9月、NEWS増田貴久さんを座長に迎えて上演が行われたミュージカル『ハウ・トゥー・サクシード』。演出はダニエル・ラドクリフ主演の2011年版クリエイティブチームの1人であるクリス・ベイリーさんが務めました。しかしコロナ禍で来日が叶わず、リモートでの演出に。今年は念願の来日が叶ったことで、改めてカンパニー全体で作品の時代背景や細かなセリフ、振付の意図を1つずつ紐解いていったそう。

増田貴久さんはクリスさんの演出について、「まっすーはどういう思いでこのセリフを言ったの？こういった演技のアプローチを加えてみたらどう？と明確に導いてくれるんです。クリスがその場で演じてくれた場面も多かったです」とのこと。

「青春の頃憧れていたブロードウェイで活躍される方と、同じ舞台を作れることに幸せを感じている」と語ったブラザートムさんは、クリスさんの演出が気になり稽古後も残って見学していたのだとか。

一方、松下優也さんは稽古場の様子について、「自分も踊るシーンはありますが、アンサンブルの皆さんの方がはるかにたくさん踊るので、自分も見ていて疲れてしまって」とコメント。これには増田さんが「なんでだよ！俺たちが一生懸命踊っている時に優也が帰ってるの見てるからな！」とツッコミを入れる場面も。同じくそーっと稽古場を後にしていたという雛形あきこさんは、「でもすごく応援してたよ。気持ちは一つだったから（笑）」と和やかなカンパニーの様子を伝えてくれました。

稽古を真面目に取り組む増田座長へ、急遽オフ日を作る粋なサプライズも

ダイナミックなダンスシーンがたくさん楽しめるミュージカル『ハウ・トゥー・サクシード』らしく、ダンスレッスンは大変だったようで…。増田さんは「ダンスの稽古場の雰囲気？フラフラですよ？」と苦労を明かしました。振付補のエリザベス・クランドールさんに足のポイントを気をつけるよう「10回以上言われちゃって。ここです！」と実演する一幕も。

ユーモアたっぷりに稽古場の様子を語ってくれた増田さんでしたが、演出のクリスさんは「まっすーの誰よりも真面目に稽古に取り組む姿勢をリスペクトしています。ユーモアとセンスたっぷりに座長として率いている。あまりにも一生懸命稽古するので、無理矢理オフ日を作って休んでもらったくらいです」と明かしました。なんと、クリスさんが稽古日を確保しておきながら、前日にバラして増田さんを休ませるという粋なサプライズがあったそう。「絶対デートには行かないでね」という言いつけを守り、美容院に行った以外は「家でじっとしていました」と語る増田さんでした。

ダニエル・ラドクリフさん演じるフィンチを見ているクリスさんから見て、増田さんのフィンチはどうかという記者の質問に「まっすーもラドクリフさんと全く同じで素敵な方。優雅なまでに座長を務めています」と答えたクリスさん。大喜びで「全く同じ！全く同じです！！」と繰り返す増田さんに、思わず記者陣からも拍手が起こりました。

「約3時間、ここ最近で一番楽しかったと思える時間を届けたい」

新キャストを迎えての再演ということで、作品も新たに生まれ変わります。春野寿美礼さんが注目していると明かしたのは、1幕最後のフィンチとローズマリーの距離が縮まる場面。「増田くんが演じるフィンチと、ふうかちゃんが演じるローズマリーらしい、2人の世界の盛り上がりが見えるんです。ここは前回とかなり違う部分なので楽しんでもらいたい」とのこと。作品の中でも恋するときめきが感じられる場面なので、要注目です！

そんなローズマリーを演じる唯月ふうかさんは「楽しくて素敵なカンパニーの一員になれたことを幸せに思っています。このワクワク感をお客さんにも届けたい」とコメント。増田さんも「素晴らしい作品を1人でも多くの人に見ていただきたい。約3時間、ここ最近で一番楽しかったと思える時間を届けたいです」と意気込みを語りました。