ロンドンでの初演からまもなく50年になろうとする、ロックミュージカルの金字塔『ロッキー・ホラー・ショー』。個性的で刺激的なキャラクターがおくる乱痴気パーティーが今年も日本にやってきます。その世界に一歩足を踏み入れれば、きっとあなたもとりこになってしまうはず!

2022年も豪華キャストが集合。網タイツ姿の妖艶な古田新太を見納めて!

『ロッキー・ホラー・ショー』の特徴は会場一体となってグルーヴに包まれる、異色のミュージカルだということ。その中毒性で世界を熱狂に巻き込んできた名作のキャストは今回もとても豪華です。異世界に踏み入れてしまうカップルを小池徹平さんと昆夏美さん、物語をかき乱す重要人物たちを古田新太さん、DA PUMPリーダーのISSAさん、武田真治さんらが演じます。

まずはストーリーのあらすじとともに出演者をご紹介していきましょう。

何かが起きそうな嵐の夜のこと。荒野に建つ古い城に、ブラッド(小池徹平さん)とジャネット(昆夏美さん)の婚約カップルがやってきます。運転していた車がパンクして困っていたふたりを迎えたのは、不気味な執事リフラフ(ISSAさん)と使用⼈たち(フランク莉奈さん、峯岸みなみさん)。そして城の主人であるフランク・N・フルター(古田新太さん)は、黒いガーター&網タイツというなんともキャッチーな姿で登場します。

科学者だというフランクは研究成果である人造人間・ロッキー(武田真治さん)誕生の瞬間を一同に披露。お祝いムードに包まれた城内に謎の男・エディ(岡本健一さん)が乱入してきたことをきっかけに、城の夜はとんでもない乱痴気騒ぎへと発展していくのでした・・・

アンサンブルにはダンスユニット・東京ゲゲゲイのメンバーが参加し、キテレツな世界観を表現。また、長年本作に出演するROLLYさんもギタリストとして作品を盛り上げます。キャスト陣の中でも、古田さん演じるフランクは「当て書きされたのでは?」と思わせるほどのハマり役。今回が3度目にして最後の出演とのことで「フランク・古田(フルター)の卒業公演」と公式に発表されており、その愛されぶりが伝わります。

日本版フランク・N・フルターを継承した、レジェンドたち

今回が9回目となる日本版『ロッキー・ホラー・ショー』ですが、その初演は1986年。当時としてはかなり刺激の強いであろう作品が5年に1度のペースで再演を重ねてきた背景には、本作の要、フランク・N・フルター役を務めたふたりの役者の存在があります。

最初に人気の基盤を固めた立役者は、ロックミュージシャンのROLLYさん。1995年以降、フランク役として4度出演し、エキセントリックな人物像を確立しました。フランクを古田新太さんに継承したあとも役割を変えて全ての公演に出演。作品の重鎮として、今回も訳詞・音楽監督を務めます。

そして、もう一人は今回フランク役を務める古田新太さんです。2011年公演ではいのうえひでのりさん演出という最強タッグで作品をレベルアップ。ふたりが所属する「劇団☆新感線」のエッセンスとフランク・古田の圧倒的存在感が加わり、芯のある破天荒さが作品を底上げしました。

演出が河原雅彦さんに引き継がれた2017年公演では、振り付けやキャスティングなどが刷新されつつも、古田さんのフランク像を原動力にしてライブ感を大切にした演出へ。まさに完成版とも言われる河原演出で2022年、さらなる歴史を重ねます。

Sasha

公式ホームページでは演出・河原さんや出演者たちが意気込みや作品愛を語るインタビュー映像を掲載中。早くもキテレツピンクな雰囲気を感じ取ることができます。『ロッキー・ホラー・ショー』は2022年1月13日(木) ~ KAAT神奈川芸術劇場<ホール>での公演を皮切りに、大阪、広島、北九州を回り、東京・PARCO劇場で2月末まで上演されます。