2025年12月に東京、2026年1月に大阪・福岡・長野・愛知にて蓬莱竜太さん作・演出、吉高由里子さん主演舞台のパルコ・プロデュース2025『シャイニングな女たち』の上演が決定しました。SNS時代に生きる現代の女性の光と闇を浮き彫りにする群像劇となっています。

現代社会の生きづらさと「主観の不確かさ」を描く

2023年に脚本・演出を務めた『ひげよ、さらば』以来2年ぶりのパルコ・プロデュース登場となる蓬莱竜太さん。2016年には『母と惑星について、および自転する女たちの記録』で第20回鶴屋南北戯曲賞、2019年には『ビューティフルワールド』で第27回読売演劇大賞優秀演出家賞を受賞するなど、作・演出の双方で数々の受賞歴を誇ります。

『シャイニングな女たち』は、主人公たちが社会人として働く現在と、大学時代の過去とを行き来しながら、人間関係のもつれやSNS時代に生きる私たちの光と闇を浮き彫りにする女性たちの群像劇です。

一人の女性の死をきっかけに浮かび上がる記憶の齟齬が、美しかったはずの思い出を歪ませていく―――現代社会に潜む矛盾や孤独を、繊細かつ圧倒的な筆致で描きます。直接的なコミュニケーションが希薄となった現代において、誰もが当事者になりうる物語であり、観客自身の体験を呼び起こすことで「自分ならどう向き合うか」を問いかけます。

主演を務めるのは、昨年の大河ドラマ『光る君へ』でも高い評価を受け、舞台は3年ぶりの出演となる吉高由里子さん。吉高さんは蓬莱作品への出演をかねてより熱望していたそう。本作では親友との記憶の齟齬に揺れ、何が真実なのか、何を間違えていたのか迷う等身大の女性を演じます。

蓬莱さん、吉高さんからのコメントが到着しました。

蓬莱竜太
現代の女性たちの物語です。女性ばかりの演劇作品というのは中々少なく、こういう機会は貴重だと思っています。僕は男だらけの劇団の作家にも関わらず、時々女性の物語を描いてきました。女性は否応なく闘わなければならないものが多いと常々感じているからです。吉高由里子さんには闘いから逃げない強さとしなやかな明るさを勝手に感じていますが、今回は少々闘いに疲れ気味な社会人を演じてもらおうかと考えています。吉高さんを筆頭としたチームの挑戦を見届けてもらえたら嬉しいです。

吉高由里子
蓬莱作品は毎回心がえぐられます。
ちゃんと生きている世界と対峙しなよと言われているようで、後ろめたくもなったり。
でも蓬莱さんになら傷つけられてもいいやと思ったり。
子供のような凶暴な純粋さのある着眼点で作品を紡いでいる人だなという印象です。
蓬莱さんと初めてご一緒できる喜びと、これから何が待ち構えているんだろうという不安で心が騒がしいですが、この期間は心も体もたくさん動かすことになりそうです。
生身のままの姿を見守って頂けたら嬉しいです。よろしくお願いします。

<物語>
金田海(吉高由里子)は、社会人として働く傍ら、他人の告別式に紛れ込み、ビュッフェを食べて帰るという行為を繰り返していた。ある日、入り込んだ告別式の会場で金田は偶然見覚えのある顔たちに出会う。それはかつて自分がキャプテンを務めていた大学時代の女子フットサル部の仲間たち。親友の姿。敵視していた顧問の姿まであった。遺影には同じピッチに立っていた後輩の姿。『私は何故呼ばれていないのか』 告別式会場と、輝いていた大学時代が交錯していく。 その輝きは本当の輝きだったのか―。

パルコ・プロデュース2025 『シャイニングな女たち』は2025年12月に東京、2026年1月に大阪・福岡・長野・愛知にて上演。公式HPはこちら