毎月開催されているミュージカルイベント「SMASH CABARET」。動画審査を勝ち抜いた8組が準決勝・決勝を戦い、観客の審査で優勝者が決まるコンペティション形式のイベントとなっています。毎月の優勝者が集まり、年に1度開催されるグランプリでは、なんと優勝者にニューヨークへの往復航空券をプレゼント!未来へのスターを生み出す大会を取材してきました。

小学生も、アマチュアも、プロも。垣根を超えてミュージカルソングで「Celebrate」する

「SMASH CABARET」の優勝者12組が集い、年に1度のチャンピオンを決める…と聞くとバチバチな戦いムードかと思いきや、本大会のテーマは「Celebrate(祝う)」。ミュージカルを通して、人生を楽しむ。そんなコンセプトを体現するように、参加者は国籍・年齢・職業も様々です。

普段は眼科で働いているという濱田唯さんは、「ミュージカルは自分にとっての非日常」と語り、夢のステージでミュージカル『ミーン・ガールズ』の「Stupid with Love」を披露。

お揃いの衣装と可愛らしさ溢れるダンス、確かな歌唱力で観客を魅了したのは、小学校3年生・4年生のコンビ「まえだおかだ」。決勝では猫の車掌姿でミュージカル『キャッツ』の「Skimbleshanks, the Railway Cat」をパフォーマンスし、観客の心をガッチリと掴みました。

一方でプロとしての実力を存分に感じさせてくれた参加者も。ニューヨークで活動経験もある西岡舞さんは、自身の物語を体現したかのような「I like musicals」を感情豊かに歌い上げます。また、決勝まで進んだ沓掛ゆりなさんは、ミュージカル『オズの魔法使い』のインターナショナルツアーと全米ツアーに出演した実力者。決勝では『tick, tick…BOOM!』の「Come to Your Senses」で安定した美しい歌声を響かせました。

そんな中、ニューヨーク往復航空券と賞金10万円を手にしたチャンピオンは、中国から劇団四季を目指して来日したべ・ウテさん。準決勝では大好きなミュージカル『Hadestown(ハデスタウン)』から「Our Lady of Underground」を歌い、妖艶さとパワフルさのある声で魅了しました。

写真:中山駿

【優勝者インタビュー】いつかは四季の舞台へ!日本語詞でのSMASH CABARET再挑戦も

写真:田中利幸

−まず、優勝した率直な感想を聞かせてください。
本当に信じられなくて、まだ混乱しています。

−今回準決勝・決勝で歌った楽曲の選曲理由を教えてください。
普段あまりアップテンポな曲を歌うことが少ないので、準決勝ではアップテンポな曲に挑戦してみようと考え、大好きな作品『Hadestown』から選びました。決勝で歌ったのは『Vanara』という作品の楽曲。インスタグラムで楽曲を見つけ、歌詞に共感して選びました。

−ニューヨーク行きが決まりましたが、現地で観たいブロードウェイ作品は?
たくさんありますが、まずやっぱり『Hadestown』。それから、『Dear Evan Hansen(ディア・エヴァン・ハンセン)』や『Hamilton(ハミルトン)』も観たいです。

−その他に、ニューヨークでやってみたいことはありますか?
タイミングが合えば、オーディションにも参加してみたいです。

写真:田中利幸

−ニューヨークでたくさんの刺激を受けられると思います。今後の抱負・目標を聞かせてください。
劇団四季の作品に出ることです。『キャッツ』『ウィキッド』『アラジン』『コーラスライン』『リトル・マーメイド』など、出演したい作品はたくさんあります!

−今回のSMASH CABARETはどんな経験になりましたか?
今回は準備不足だと感じていて、準決勝・決勝ともに英語で歌唱したので、今度は日本語を練習して、日本語で歌いたいと思っています。また挑戦します!

写真:田中利幸

SMASH CABARET GRAND PRIX 2022の様子は配信も実施中。9月7日23:59までアーカイブで見ることが出来ます。配信チケットの購入はこちら。また、次回のSMASH CABARETは9月29日に開催予定。観客が投票することで優勝者が決まるこの大会。未来のスターを、発掘してみませんか?詳細は公式HPからご確認ください。

Yurika

ミュージカルの様々な楽曲に、参加者の想いや物語が重なった瞬間、その歌声と表情にグッと惹きつけられました。本大会でMCを務めた守内さんはSMASH CABARETについて「みんなが夢を見られる場所。職業の垣根なく、挑戦してほしいし、スターが生まれる登竜門のような大会にもしていきたい」と今後の大会の展望について語ってくれました。