春にまつわるJ-POPの名曲を「春うた」と言いますが、ミュージカル界にも今の季節にぴったりな春うたがたくさんあります。春のお散歩や電車通勤のBGMに、新生活で心がそわそわしたときにおすすめのミュージカルソングを集めてみました!

春のお出かけにぴったり!『メリー・ ポピンズ』より「最高のホリディ」

暖かな日差しと爽やかな風に身を預けたくなる春。近所を散歩するだけでも気持ちの良いお出かけ日和に聞きたいのが、『メリー・ポピンズ』の「最高のホリディ」です。

この曲はメリー・ポピンズが不思議な魔法で絵の中の世界に子供たちを連れて行くシーンで歌われています。劇中では、灰色に見えた公園の風景がカラフルな花が咲き乱れる夢の世界に変わるのが印象的。歌詞の中にも青空やお陽さまの暖かさを喜ぶフレーズが登場し、聞いていると楽しい気持ちになれます。

劇中でメリーたちが休日を過ごした絵の中はどんな感じなのか気になりますが、バートがあまりの素晴らしい情景を「まるで5月だ!」と歌っているので、春は絵に描いたような夢の世界に最も近しい季節のようです。

慣れない電車移動のBGMに!『アナスタシア』より「新たな旅立ち」

春から新生活が始まり、新しい環境へ電車で通う人も多いですよね。満員電車で通勤している筆者が移動中のBGMにおすすめするのは、『アナスタシア』の「新たな旅立ち」。

劇中でもアーニャとディミトリ、ヴラドの3人がロシアからパリを目指すために列車に乗るシーンで使われている曲です。車窓から流れていく風景の中、3人の旅への不安と期待が交差する様子は、新生活を送る皆さんの気持ちと重なる部分があるのではないでしょうか?

まるで電車に揺られているかのような、軽快なメロディーに心が弾みます。アーニャになった気分で聞きながら窓の外を眺めていると明るい気持ちになり、「今日も頑張るぞ!」と新しい1日へ旅立つ勇気が湧いてきますよ。

寂しさが募る時に。『モーツァルト!』より「星から降る金」

新天地で頑張る人も、時には立ち止まってしまうことはあります。また、春は大切な人を送り出し、その人の身を案じている人も大勢いることでしょう。家族や恋人、友人と離れて暮らすことになり寂しさが募るときは、『モーツァルト!』の「星から降る金」を聞いてみてください。

故郷を離れ自身の才能を試そうとするヴォルフガング・モーツァルトと、それに反対する父のレオポルト。ヴォルフガングの才能を認めるヴァルトシュテッテン男爵夫人が歌うこの曲は、魔法の森の王と王子の物語から、子供には旅立ちを、親には子供を自分の手元から手放し羽ばたかせることが真の愛だと説いています。

大切な人から離れ目標に向かう人、それを遠い場所で見守る人の双方に寄り添ってくれる美しい歌詞とメロディーは、心の寂しさを埋めてくれるはずです。

胸躍る新たな出会いに。『ロボット・イン・ザ・ガーデン』より「Gift」

春といえば、出会いの季節。出会いの素晴らしさを歌ったミュージカルソングは沢山ありますが、その中から『ロボット・イン・ザ・ガーデン』のベンとエイミーが歌うデュエット曲「Gift」を紹介します。

両親を事故で亡くし、その悲しみから前に進む力を失いかけていたベンと、自立心を胸に弁護士になる夢を叶えたエイミー。ベンの姉が開いたパーティーで偶然出会った二人は、互いの言葉と笑顔に勇気づけられ、惹かれ合います。

あなたに出会えたことがギフト。出会ったばかりなのにもうあなたへ心が動いている。そんな運命の人との出会いに舞い上がる幸せに満ちた歌詞が胸に響く1曲です。

新しい事が始まり、新しい人と出会う春。恋に友情に、誰かとの出会いをまるでギフトのようだと思えたら素敵ですね。

さきこ

こちらの4曲は、それぞれの作品を見たことが無くても曲のメロディーと歌詞だけで春の揺らぎやすい心身を癒してくれると思います。ウキウキしたりしんみりしたり、春は無意識のうちに緊張をため込みやすいので、感情の高まりを歌っているミュージカルソングを聞いて心をデトックスさせてくださいね!