2024年も仕事納めの時期が近づいてきましたが、年末年始の過ごし方はお決まりでしょうか?今回は家でゆっくりと過ごす予定の方におすすめのミュージカル映画を3本紹介します。お一人でもご家族と一緒にでも楽しめる作品ですので、是非年末年始のToDoリストに入れてみてください。
少女の前向きな姿に元気をもらえる!現代版にリメイクされた映画『ANNIE アニー』
ミュージカル『ANNIE アニー』といえば、テーマソングの「tomorrow」と合わせて誰もが名前を知っているミュージカル作品。1976年にアメリカで初上演、翌年1977年にはブロードウェイでも上演されました。日本では1978年に初演、1986年から日本テレビ主催による公演がスタート。毎年オーディションで子役キャストを変えて上演され、2025年で40周年を迎えます。映画『ANNIE アニー』は1982年、1999年と映画化されてきましたが、今回紹介するのは現代版にリメイクされ2014年に公開された作品です。
舞台となるのは世界大恐慌直後、1933年のニューヨーク。4歳の頃に両親に捨てられ、横暴で酒飲みのハニガンの孤児院に引き取られたアニー。里子でありながらハニガンに部屋の掃除を押し付けられる生活でしたが、アニーはいつか両親が迎えに来てくれると信じて前向きに暮らしていました。10歳になった今でも毎週金曜の夜になると、お菓子のカンノーリを販売するレストランに通うアニー。両親に置き去りにされた場所で再会できることを夢見ていたからです。ある日アニーは事故に遭いそうになったところを、IT長者でニューヨーク市長の次期候補であるスタックスに助けられます。この出会いがきっかけでアニーはスタックスに引き取られることになるのですが、そこへアニーの両親だと名乗る夫婦が現れ予想外の展開に。
今作は現代版風にリメイクされており、iPadやSNSが登場してさまざまな場面で拡散されます。利用されたり、時にはピンチを救ったりとSNS主流の現代が反映されているので、初代の作品を知らない方でも物語に入り込みやすいのではないでしょうか。
ミュージカル映画としてもオープニングの学校のシーンからワクワクさせられ、ミュージカル好きな方ならとても楽しめる作品です。テーマソングの「tomorrow」は何度聴いても元気をもらい、明日も頑張ろうと前向きな気持ちにさせられます。またアニーの名言である「人がNOって言うのはYESって言うのが怖いだけだから。」という言葉には、大人の私達も今迷っている何かに対して背中を押されるのではないでしょうか。
映画『ANNIE アニー』はU-NEXT、Apple TV、Amazonプライムビデオ 他で視聴可能です。レンタルが必要な場合もありますので、ご確認ください。
たくましくかっこいいローラの姿に憧れる!映画『キンキーブーツ』
映画『キンキーブーツ』は実話を元に2006年に公開されたアメリカとイギリスの合作映画。ミュージカルとしては2012年にシカゴで初上演、日本でも2016年に小池徹平さんと三浦春馬さんのW主演によって上演され話題になりました。2025年も4月27日~5月18日まで東急シアターオーブ、5月26日~6月8日までオリックス劇場にて上演。キャストが一新され、チャーリー、ローラ、ローレンがWキャストとなります。
舞台は田舎町ノーサンプトン。紳士靴メーカー・プライス社の跡継ぎであったチャーリーは、婚約者二コラの転勤に便乗してロンドンへ移住したその日に、突然亡くなった父親の工場を継ぐことになります。父の残した靴製造工場は廃業寸前。在庫処分のために訪れた出張先でチャーリーが出会ったのはドラァグ・クイーンのローラでした。女性用の靴では男性の体重を支えきれないことに興味を持ったチャーリーは、ローラのためにブーツを作る約束をしてノーサンプトンに戻ります。人員解雇の宣告中、社員のローレンからニッチ市場を狙うことを提案されたチャーリーの頭に浮かんだのはローラのこと。ドラァグ・クイーンのためのハイヒールブーツを作り、ミラノの見本市に出展することに意気込むチャーリーでしたが、熱意が空回りし従業員や婚約者の二コラとの関係も険悪になっていくのでした。
今作で登場するドラァグ・クイーンのローラは、偏見を気にせず自信に溢れ、とても強い人でありながら可愛らしさも兼ね備えた人。一方のチャーリーは周りの目を気にして自信もなく、跡を継ぐことにも前向きでなかった頼りない印象の人。そんなローラとチャーリーだからこそのバランスの取れたタッグが、今作の魅力でもありおもしろさでもあるのではないかと感じます。ラストは爽快感に満ちて、涙が溢れました。年末年始にはローラから元気をもらい、新しい年を清々しく迎えてみませんか?
映画『キンキーブーツ』はU-NEXT、Hulu、Amazonプライムビデオ他にて視聴可能。レンタルが必要な場合もありますのでご確認ください。2025年4月27日~5月18日まで上演のミュージカルを観劇予定の方も、予習としてご覧になってはいかがでしょうか。
2025年に上演のミュージカル『キンキーブーツ』については、こちらの記事も参考にしてみてください。
真実の愛とは?アニメと実写でおとぎ話の世界と現代を融合!ディズニー映画『魔法にかけられて』
映画『魔法にかけられて』はアメリカで2007年に、日本では2008年に公開された、ディズニーのミュージカル映画。過去のディズニー作品とは違い、2Dアニメーションでおとぎ話の世界を、実写で現代のニューヨークを描いた新しい描写と構成の作品です。
魔法の王国アンダレーシアで暮らす主人公のジゼル。彼女はずっと夢見ていた運命の王子様エドワードと出会い、その日のうちに結婚を決めてしまいます。しかし結婚式当日、女王の座が奪われることを恐れたエドワードの継母のナリッサが、魔女に扮装してジゼルを魔法の井戸から突き落としてしまうのでした。おとぎ話の世界から、“いつまでも幸せなんてものがどこにもない世界”である現代のニューヨークに放たれたジゼルは、自身もバツイチで離婚専門弁護士のフィリップと一人娘のモーガンに出会います。エドワードが迎えに来てくれると信じ、おとぎ話の世界にいる時と変わらず天真爛漫に振る舞い歌うジゼルによって私生活も仕事もかき乱されたロバート。一度は彼女と離れようとしますが見放せず、いつしか二人の間には気持ちの変化が起こります。
おとぎ話の世界と現代のニューヨークを場面展開しながら進行する今作。かみ合わないジゼルとロバートの会話やロバートから現実の愛について学ぶ姿など、ディズニー映画らしいおもしろさに惹き込まれていきます。筆者が特に好きだったのは、ロバートがジゼルを追いかけてきたエドワード王子の歌う姿を見て「彼も歌うんだ」と驚く姿。そして舞踏会で「そばにいて」の流れる中、それぞれのカップルが踊るシーンも切なく涙が溢れる大好きなシーンです。笑いあり涙ありの素敵な作品を、是非年末年始に堪能してみてはいかがでしょうか。
ディズニー映画『魔法にかけられて』は、Disney+、TELASA、Amazonプライムビデオ他で視聴可能です。レンタルが必要な場合もありますので、ご確認ください。
ディズニー映画『魔法にかけられて』についてはこちらの記事も参考にしてみてください。
人の前向きに生きる姿、自信に溢れる姿、何かをまっすぐに信じる姿には勇気やパワーをもらい、「私も頑張ろう!」という気持ちにさせられます。日々楽しいことや辛いこと、いろんなことがあるかと思いますが、皆さまが明るい気持ちで2025年を迎えられますように。