京都を舞台に「ホルモー」という謎めいた競技をめぐる大学生たちの青春を群像劇として描いた『鴨川ホルモー、ワンスモア』。本作は『プリンセス・トヨトミ』などで知られ、先日『八月の御所グラウンド』で直木賞を受賞した万城目学さんのデビュー作『鴨川ホルモー』と外伝的続編『ホルモー六景』を舞台化した作品です。脚本を、ヨーロッパ企画の上田誠さんが務めます。
17年前に書かれた万城目学の傑作『鴨川ホルモー』を舞台化!
『鴨川ホルモー、ワンスモア』の主人公は、2浪し京大に入学した安倍。怪しい先輩の誘いと早良さんへの一目ぼれに任せて「京大青竜会」というサークルに入ります。
「京大青竜会」とは、千年の昔から脈々と続く謎の競技「ホルモー」をするサークルで…。当惑とときめき、疑いつつ練習、そしてこの世ならざる「奴ら」との邂逅!?
「すべては思い返せば喜劇。鴨川ホルモー、叶うならワンスモア。」
脚本と演出を務めるのは、京都を拠点に活動する劇団・ヨーロッパ企画の主宰であり劇作家・演出家の上田誠さんです。ご自身も大学時代を京都で過ごしたという上田さん。
本作を読むとその頃の生活が思い出されるそうで、「演劇サークルに入りたてのころは、日々が謎先輩やカラフルな同級生たちとの出会いの連続だったし、ときめきや棘のようなできごとや、ワンスモアと叫びたいリグレットに満ちていました。当時はそれなりに切実で、今振り返ると喜劇です。そんなのすべてがそうですが。友人のマンションのあの夜の冷え方や、喫茶店の日当たりをよく覚えています。その真ん中に劇があり、先輩たちが作るそれはとても謎めいていました。そして劇をとりまく日常の方がむしろイベントフルでした」とコメントしています。
続けて「カラフルな俳優たちやおもしろ先輩がたが鴨川デルタに集まってくれました。「鴨川ホルモー」それから「ホルモー六景」で語られたことや語られなかったこと、2次会の土手のあちこちに落ちて煌めいていたものを、拾い集めて語ってゆくような劇になりそうです。喜劇にします」と語っています。
関連記事:板尾創路×上田誠(ヨーロッパ企画)が語った、演劇の根幹と使命とは?
“カラフル”な俳優陣が集結!
主演を務めるのは、『仮面ライダーゼロワン』で仮面ライダー迅役を演じた中川大輔さん。ヒロインは、モデル・女優共に活躍を見せる八木莉可子さんです。また2.5次元での活躍はもちろん、ヨーロッパ企画製作の映画「リバー、流れないでよ」での好演が記憶に新しい鳥越裕貴さん、乃木坂 46のメンバーで大人計画『3年B組皆川先生〜2.5時幻目〜』などにも出演した清宮レイさん、劇団 EXILE の佐藤寛太さんと、次世代を担う俳優陣が集結。
ヨーロッパ企画からは石田剛太さん、酒井善史さん、角田貴志さん、土佐和成さん、中川晴樹さんが出演し、上田さんの世界観を確立させます。
そして、お笑い界からは、男性ブランコの浦井のりひろさん、平井まさあきさん、かもめんたるの槙尾ユウスケさん、岩崎う大さんも出演されます。
ニッポン放送開局70周年記念公演『鴨川ホルモー、ワンスモア』は、4月12日(金)〜4月29日(月・祝)に東京・サンシャイン劇場にて上演です。また、5月3日(金・祝)〜5月4日(土)には、大阪・サンケイホールブリーゼにて上演です。詳細は公式HPをご確認ください。
ポスターを見ると、和装でありながら現代的でポップなヴィジュアルとなっています。上田さんのフィルターを通して具現化された「鴨川ホルモー」の世界、とても楽しみですね。