2026年11月12月に東京・大阪で上演の舞台『キュー』。上田岳弘さんの長編小説を原作に、原爆投下の記憶を内包する少女と、戦時中を生きた男の遺伝子を継ぐ者の出会いを通して「私たち人間は、どこから来て、これからどこへ向かうのか」という問いを投げかけます。瀬⼾康史さん、有村架純さん、⽯⽥ニコルさん、井内悠陽さん、加治将樹さん、⽥中哲司さんなどが出演します。
戦後のわたしたちは「どこから来て、これからどこへ向かうのか」
舞台『キュー』の原作は、上田岳弘さんの同名長編小説です。2017年から2018年にかけて文芸誌「新潮」で連載されました。「第二次世界大戦期」「現代」「700年以上先の未来」という3つの時間軸が交錯し、時代を超えてつながる人々の記憶が、「わたし」という存在を揺るがしていきます。
AIやネットワークなどのテクノロジーが発達し続け、現実と情報の境界が曖昧になっていく世界。原爆投下の記憶を内包する少女と、戦時中を生きた人物の遺伝子を受け継ぐ男の出会いを通して、「人間とは何か」「“わたし”とは誰なのか」という問い(=Question)を投げかけます。
長年の構想を経てついに舞台化が決定。演出を手がける白井晃さんはこう語ります。
「人間の身体は、遺伝子によって親から子に伝わり受け継がれていきます。しかし、人間の記憶や知識、そして思いや想念といったものは、そのまま受け継がれるわけではなく、一個の個体の死とともに消滅してしまいます。
しかし、インターネットの普及によって、人類の個々の脳が繋がり、AI(人工知能)がすべての思考を置き換えるようになりました。この先、我々人類は個々の肉体すら持たない、ひと塊の脳で繋がるゲル状のようなものになってしまうかもしれません。その時、個々の記憶と想念と思考の行方はどうなるのか。
この作品は「残される記憶」と「個の行方」をめぐる物語として捉えたいと思うのです」。
舞台『キュー』のあらすじ
心療内科医として平凡な日々を送る立花徹(瀬戸康史)は、製薬会社に勤める東藤恭子(石田ニコル)との出会いをきっかけに、高校時代に忽然と姿を消した同級生・渡辺恭子(有村架純)の記憶を呼び覚ました。
「私の中には第二次世界大戦が入っている。」
かつて渡辺恭子が口にした、その不可思議な言葉。
103歳となった祖父・立花茂樹(田中哲司)の突然の失踪を機に、徹は、その行方を追う謎の組織と武藤勇作(加治将樹)に翻弄されながら、人類の過去・現在・未来をめぐる壮大な運命へと巻き込まれていく。
一方、人類の歴史を見届ける存在、Lost Language No.9(井内悠陽)は、「言語の誕生」から、「個」や「言語」さえ失われた700年以上先の〈予定された未来〉まで、人類が歩む歴史を語り始める。
三つの時代が交錯しながら、「世界最終戦争」の火蓋が切られる。
残される記憶と、「個」の行方をめぐる物語。
「自分を失わないために、あなたはどう行動する?」
主演として心療内科医・立花徹を務めるのは瀬戸康史さん。白井さん演出の舞台『マーキュリー・ファー Mercury Fur』(2015年)で鮮烈な印象を残しました。今では舞台・映画・ドラマと幅広いジャンルで確固たる地位を築いています。本作で、白井さんとの再会と新たな作品創りへの想いが実を結びます!
立花徹の高校時代の同級生、渡辺恭子役には有村架純さんが選ばれました。前世の記憶を持ち、「私の中には第二次世界大戦が入っているの」と言い放つキャラクターです。白井さん演出の『ジャンヌ・ダルク』(2014 年)で初舞台にして主演を務めてから、5年ぶりの舞台出演になります。
瀬戸さんと有村さんの共演は、映画『ナラタージュ』(2017年)から9年ぶりです。キャリアを積み重ねてきた2人が、緻密な白井ワールドでどのような化学反応を見せてくれるのか、ワクワクが止まりません……!
立花徹の知り合いで製薬会社に勤める東藤恭子を、石田ニコルさんが演じます。ミュージカル『マリー・キュリー』(2025年)や『PRETTY WOMAN The Musical』(2026年)などの話題作に出演し、ミュージカルを中心に目覚ましい活躍を見せています。
冷凍睡眠から目覚めた人間に語りかける自動音声のような存在、Lost Langage No.9を、井内悠陽さんが務めます。スーパー戦隊シリーズ『爆上戦隊ブンブンジャー』に主演して、鮮烈なドラマデビューを飾りました。内田英治監督がメガホンを取った映画『TOKYO BURST -犯罪都市-』の公開が控えているなど、今とても勢いのある若手俳優です。
立花徹を拉致した秘密結社の構成員・武藤勇作役は加治将樹さん。ドラマ『ちるらん 新撰組鎮魂歌 江戸青春篇』、大河ドラマ『豊臣兄弟』(どちらも2026年)、映画『愚か者の身分』(2025年)などに出演しています。舞台では、舞台『マーキュリー・ファー Mercury Fur』(2022年)で、過激で残虐なパーティーの首謀者・スピンクス役を演じ、コミカルなイメージを覆す存在感と貫禄で劇場を支配しました。
立花徹の祖父で、半世紀以上寝たきりで過ごしている男・立花茂樹を演じるのは、名優・田中哲司さんです。白井さん演出の舞台『住所まちがい』や『溺れた世界』に出演し、作品の根底を支えてきました。舞台作品に説得力と重厚感をもたらす存在として、本作でも圧倒的な足跡を残すことでしょう。
ほかにも、有川マコトさん、川合ロンさん、西山友貴さん、黒田勇さん、須﨑汐理さんが出演します。
実力派俳優陣と白井晃によって上田岳弘の文学を拡張させた舞台『キュー』。壮大なスケールで立ち上がるとき、世界に潜む違和感をふと感じるかもしれません。わたしたちの視点に変化をもたらすキッカケ(=Cue)になるはずです。ぜひ劇場で目撃してみてください。
舞台『キュー』は、2026年11月15日(日)〜29日(日)まで東京芸術劇場プレイハウスで上演されます。12月4日(金)〜6日(日)には梅田芸術劇場シアター・ドラマシティでも上演予定です。詳細は公式サイトからご覧ください。
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瀬戸康史さんファンとして、演出の白井晃さんと十数年ぶりにタッグを組む姿を再び観られるのがうれしくてたまりません!劇場の客席で、ぜひみなさんと一緒に心踊る時間を過ごしたいです。



















