社会が抱える問題を、様々なアプローチで描き続けている劇団燐光群。創立40周年記念公演 第2弾となる新作『わが友、第五福竜丸』が、11月17日(金)から座・高円寺1にて上演されます。

「ビキニ事件」以後の「核」にまつわる事件を通し、過去と未来と向き合う

1983年に旗揚げし、今年創立40周年を迎えた劇団「燐光群」。社会性・実験性の高さと、豊かな表現力を兼ね備え、斬新で意欲的な新作公演を重ねています。地雷とその撤去の問題を多彩な視点から描いた『だるまさんがころんだ』では、第12回読売演劇大賞選考委員特別賞を受賞しました。

創立40周年記念公演第2弾の『わが友、第五福竜丸』で描かれるのは、1954年にアメリカの水爆実験により被災したマグロ漁船・第五福竜丸。水爆実験が行われたマーシャル諸島では多くの人が健康被害を受け、実験に携わった兵士たちの中にも、被ばくした人たちがいます。

日本ではこの事件をきっかけに、原水爆禁止運動が始まりました。東日本大震災時の原発事故による被害、今も世界で続く核実験。2024年で70年という節目の年を迎える「ビキニ事件」以後の「核」にまつわる事件を通して、戦争と平和、自然を守り、人間の未来を希求する、芸術性と社会性を両立した演劇作品です。

作・演出を務める坂手洋二さんは以下のようにコメントしています。
「アメリカがマーシャル諸島ビキニ環礁で水素爆弾の実験を行ない、操業中の日本のマグロ漁船「第五福竜丸」が水爆実験の死の灰を浴びてから、あと数ヶ月で七十年が経過することになる。
このたび、第五福竜丸平和協会と共催で新作『わが友、第五福竜丸』を上演することになった。
第五福竜丸の寄港地・焼津、船が建造された和歌山県串本町、第五福竜丸同様に被曝した漁船の多い高知でも、上演する。
そして、私が四十年暮らしている杉並区が、原水爆禁止署名運動発祥の地だったという事実をあらためて強く受け止め、その杉並区の劇場で上演をスタートすることに、身が引き締まる思いである。
原発事故や核の問題は、記憶の彼方に押しやられては、ならない」

出演者には、30年以上にわたって劇団メンバーとして活動してきた鴨川てんしさん、川中健次郎さん、猪熊恒和さん、大西孝洋さんらに加え、武山尚史さんら新世代も参加。

多くの話題作に出演してきた円城寺あやさん、南谷朝子さん、小山萌子さん、三浦知之さん、彩萌さんらを客演に迎えます。

そして、過去に燐光群作品に出演してきた竹下景子さん、佐野史郎さんも、声の出演をしています。また、ニューヨークを拠点にするリアン・イングルスルードさん、相澤明子さんらは、映像部分での出演となっています。

燐光群創立40周年記念公演 第2弾『わが友、第五福竜丸』は、11月17日(金)~11月26日(日)に座・高円寺1で上演。その後、名古屋、焼津、吹田、岡山、高知のツアー公演を予定しています。詳細は公式HPをご覧ください。

ミワ

世代を問わず、本作を通して、改めて「核」や「原爆」といった問題を直視し向き合うきっかけになることを願っています。