ブロードウェイでトニー賞を受賞したミュージカル『キンキーブーツ』。日本では三浦春馬さん・小池徹平さん主演で覚えている方も多いのではないでしょうか。実話を元に、破綻寸前の靴工場の社長チャーリーとドラァグクイーンのローラを描いた作品です。なかなかNYやロンドンでの観劇に行けない今、映画館で『キンキーブーツ』ロンドン公演を観劇してきました!(松竹ブロードウェイシネマ)

情熱をかけるものが見つからないチャーリー

ドラァグクイーンとして信念を持って生きるローラに注目が集まりがちな『キンキーブーツ』。もちろんローラの華やかさや差別の中で力強く生きる姿も素晴らしいのですが、もう一人の主役・チャーリーに共感する人も多いのではと感じました。

靴工場の息子チャーリーは、常に人生に消極的。いつも田舎町の靴工場を継ぐように促す父親と、都会・ロンドンで生活することを夢見る婚約者ニコラの板挟みです。父親の期待、婚約者の期待に流され、「自分」がやりたいものは何もない。そんな悩みを抱えるチャーリーに自身を重ね合わせる人は多いでしょう。

父の死後、倒産寸前の靴工場をどうすべきか考えあぐねている時、チャーリーはニッチ市場を攻める必要があると考えます。そこで目をつけたのが、偶然出会ったドラァグクイーンのローラが履いていた靴。女性用のヒールは華やかな一方、男性が履いて踊る用には作られていません。そこでドラァグクイーンが履いても折れない靴を作ることを思いつくのです。

最初は靴に情熱をかけられなかったチャーリーが靴作りにどんどんのめり込んでいく姿は、今夢がなくともひょんな出会いで夢に巡り合えることを教えてくれます。

ローラの圧巻の歌声とエンジェルスのダンスは必見

チャーリーを変えた、ローラとの出会い。ドラァグクイーンをよく知らない観客でも一気にローラの虜になること間違いなし!エンジェルス達と魅せる歌唱とダンスは圧巻!とにかく手拍子をしたくなるパワフルでハッピーな世界に惹きこまれます。

ローラが歌い訴えるのは、「ありのままの自分」を誇ること。「When you struggle to step, we’ll take a helping hand」(前に進むのにあなたがもがいている時は、私たちがあなたの手を取って助けるわ)。私たちにはローラがついている!どんなに辛い時でもローラを思い出せば大丈夫!そう強く背中を押されて劇場を後にしました。

Yurika

ロンドン公演をそのまま映画館で放映しているため、ロンドンの劇場のノリを観ることができます。冗談に笑いが起きたり、ローラの登場に大歓声で沸いたり。ロンドンの劇場で一緒にいる気分で作品を楽しんでくださいね。(日本語字幕がついています)上映劇場一覧はこちら